タイブレーク、なぜ地域によって規定が違うの?
タイブレーク前のメンバー交換(前橋育英vs駿台甲府)
現在開催中の春季関東大会。ここまで、一昨日(5月20日)の前橋育英vs駿台甲府と、昨日(5月21日)の早稲田実業vs花咲徳栄の2試合が延長10回となり、タイブレークで決着しました。
タイブレークは九州大会や近畿大会など多くの地区が延長13回からなのに対して、関東大会は延長10回から。地区によって違うのはなぜなのでしょうか。
高校野球特別規則では、タイブレーク制度の運用は以下のように規定されています。
▽ 「タイブレーク規定」
(1) タイブレーク導入開始回について
(A) 9回終了時に同点の場合、10 回からタイブレークを開始する。
(B) 12 回終了時に同点の場合、13 回からタイブレークを開始する 。
主催連盟が(A)、(B)のいずれで実施するかを選択するものとする。
カギは主催連盟が(A)か(B)かを選べることです。この運用規定にのっとり、関東大会を主催する関東地区高校野球連盟は(A)を選択しました。
因みにタイブレークとは、議会などで賛否同数の場合、議長がどちらかに一票を投じる議長決裁を「同数均衡 (tie) を破る (break)」と表現したことから派生した言葉です。
スポーツではテニスなどでこの言葉がよく聞かれますが、近年では野球でも注目されるようになってきました。甲子園大会などでの導入の可能性について、現在日本高校野球連盟で検討されています。
野球のタイブレークの考え方や当事者の感想は色々ありますが、それはまたの機会に書いていきたいと思います。
参考
【高校野球特別規則】
http://www.jhbf.or.jp/rule/specialrule/specialrule_2017.pdf
(文:松倉雄太)