News

練習量だけではなく、部員同士でコミュニケーションを!早稲田実業が鴨川合宿で結束をさらに深める

2016.12.30

練習量だけではなく、部員同士でコミュニケーションを!早稲田実業が鴨川合宿で結束をさらに深める | 高校野球ドットコム

和泉実監督が掲げたボードを見る
早稲田実業の選手たち

早稲田実業が部員全員で鴨川合宿を行った理由とは?

 早稲田実業は22日から28日まで千葉県鴨川市でキャンプを行ったが、部員全員(63名)が参加している。率いる和泉実監督はこの合宿の意図を話してくれた。
「この合宿は野球どうこうというよりも、野球部全員で動く時間を過ごしたかったのが目的ですね。理由としては、神宮大会決勝まで試合をしたので、さらに試験がすぐあって、どうしても野球部の活動がレギュラー中心で回っていて、うちは部員が63人いますが、全員で動く機会が少なかったんです。
この合宿は部員全員でやり切ること。だからメニュー、宿舎も同じです。個々のレギュラーの練習量は少なくなっている部分はあるかもしれないですけど、1年生が2年生のレギュラーとしっかりと話をする機会はこの合宿で初めてという部員もいるということでしょう。部としては部員同士がコミュニケーションを取ることをすごく大事にしています」
 実際に練習を見ていてもミーティングのときは全員が集合、そしてノックをやる前には、マウンド上で野手全員が集まってやることを確認。ノック中では1ポジションあたり、5~6人が守っている姿が見られた。

  ずっとレギュラー中心で活動してしまうと、控え選手との距離が出てしまうからだ。指揮官は部員全員に目が行き届くように意識している。これは早稲田実業に限った話だけではなく、たとえば、大阪桐蔭は秋の公式戦が終わってからの練習試合では、レギュラーだけではなく、今まで出場できなかった選手たちにも出場機会を多く与える。

 また福島の強豪・聖光学院は、12月の土日は2年生vs1年生の紅白戦を行っている。この意図について、斎藤智也監督は「選手の実力は試合が一番分かります。そこで良い選手を見出す目的もありますが、試合に臨む心構えを全員に学んでほしいという考えがあります。試合で結果を出すというのは大変です。結果を出さなければ生き残れないプレッシャーはありますし、結果を出すための準備など、生半可ではありません。ただ打ち克っていかないと公式戦では結果を残せません」

 高校野球は、夏の大会終了後を境にチームが入れ替わっていく。その中でチームの強さを維持するには、部員全員が何事においても上達に向けて意欲的に取り組むことができるか。指導者はそれができるために試行錯誤をしている。
 この合宿により早稲田実業のチーム力がより一層深まることを期待したい。

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.05.20

【春季京都府大会】センバツ出場の京都国際が春連覇!あえてベンチ外だった2年生左腕が14奪三振公式戦初完投

2024.05.20

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在31地区が決定、宮城では古川学園、仙台南、岩手では盛岡大附、秋田では秋田商などがシードを獲得

2024.05.21

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在33地区が決定、岩手では花巻東、秋田では横手清陵などがシードを獲得〈5月20日〉

2024.05.21

いまも3人が現役で奮闘中! 200勝達成したダルビッシュの同期生

2024.05.20

【秋田】横手清陵と本荘が8強入り、夏のシード獲得<春季大会>

2024.05.15

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.05.17

「野球部や高校部活動で、”民主主義”を実践するには?」――教育者・工藤勇一さん【『新しい高校野球のかたち』を考えるvol.5】

2024.05.16

【宮城】仙台一、東北、柴田、東陵がコールド発進<春季県大会>

2024.05.19

【東海】中京大中京がコールド勝ちで17年ぶり、菰野は激戦を制して23年ぶりの決勝進出<春季地区大会>

2024.05.18

【秋田】明桜がサヨナラ、鹿角は逆転勝ちで8強進出、夏のシードを獲得<春季大会>

2024.04.21

【愛知】愛工大名電が東邦に敗れ、夏ノーシードに!シード校が決定<春季大会>

2024.04.29

【福島】東日本国際大昌平、磐城、会津北嶺、会津学鳳が県大会切符<春季県大会支部予選>

2024.04.22

【春季愛知県大会】中部大春日丘がビッグイニングで流れを引き寄せ、豊橋中央を退ける

2024.04.22

【鳥取】昨年秋と同じく、米子松蔭と鳥取城北が決勝へ<春季県大会>

2024.04.23

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?