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オーバートレーニングに気をつけよう

2016.07.05

オーバートレーニングに気をつけよう | 高校野球ドットコム

三年生にとっては最後の夏の大会。ベストパフォーマンスが出せるように身体の準備を行おう

オーバートレーニングに気をつけよう

 夏の大会を間近に控えたこの時期は「最後の追い込み」ということで練習時間が長くなったり、朝練を活用したりするチームが増えていると思います。練習量や強度が増えれば増えるほどプレーのレベルが高くなるのであれば問題ないのですが、気をつけたいことは疲労がどんどん蓄積されてしまうということです。

 身体を動かすと疲労がたまってくるのは当然のことなのですが、その疲労を翌日に残さないように毎日セルフケアを怠らないようにすることが大切です。練習時間内にクールダウンストレッチをする時間がない場合は、帰宅してからお風呂上がりなどにストレッチを行うようにしましょう。また肩や肘などに痛みがある場合は氷などで患部を冷やすアイシングを行い、これ以上痛みがひどくならないようにします。毎日練習後のアイシングを行っていても痛みが悪化する場合は、早めに病院を受診して、医師の診察を受けるようにします(夏の大会に間に合わないかもしれないから、病院には行きませんというのはナンセンスです!)。

 また朝練や練習時間が長くなると、どうしても睡眠不足に陥りがちですが、できる限り睡眠時間は削らないようにしましょう。睡眠不足のままで過ごしていると、パフォーマンスが低下するばかりか、免疫力も低下して体調を崩す原因となります。大事な試合を控えたこの時期に体調を崩してしまうと、今まで積みかさねてきた練習の成果が活かされないばかりか、集中力も欠き、突発的なケガをすることも考えられます。身体や脳をしっかり休めるためにも睡眠はいつもどおりの時間を確保することが不可欠です。

 朝起きたときに身体が何となく重い、疲労感が抜けない、食欲がないといった自覚症状がある場合は、起床時に心拍数を計るようにしてみましょう。通常であれば1分間に60~90回の範囲内であれば正常※と言われていますが、慢性疲労症候群(いわゆるオーバートレーニング症候群)の場合は、脈が通常よりも速くなる傾向にあります。またしっかり食べているのに体重が増えない、減ってしまうといったときもオーバートレーニング症候群を疑うことがあります。

 こうした症状が見られる場合は、練習量や負荷を少し軽く設定し、睡眠と栄養を十分にとって経過をみるようにしましょう。練習を詰め込みすぎると、疲労回復が間に合わず、コンディションを崩してしまう原因ともなります。自分の体力、健康状態を考慮しながら、ベストパフォーマンスが出来るように身体の面でも準備をしていきましょう。

※HeartRateFreeというアプリを使うとスマホのカメラ部分に指を当てるだけで脈拍を計測してくれるのでオススメです。

文:西村 典子
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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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