修徳vs共栄学園
逆転されて覚醒!修徳、共栄学園を下し今シーズン初戦を飾る!
先発・佐藤廉(修徳)
春の陽気が戻ってきた4月6日、[stadium]府中市民球場[/stadium]では春季東京都高等学校野球大会2回戦2試合が行われた。
第1試合は、修徳と共栄学園の対戦。シードの修徳はこの試合が今シーズン公式戦の初戦。対する共栄学園は1回戦で都立光丘をコールドで下し勢いに乗っている。
先制したのは修徳だった。1回裏、四球とヒットで溜めたランナーをバントで送り、一死二三塁にすると、4番・淵上 聖司が犠牲フライを放ちまず1点。さらに5番・髙山 幸也の打球がエラーを誘うと、この間に二塁から澤地 泰雅が一気にホームへ還り追加点。さすがのそつのなさを見せ、修徳が2点をリードする。
この日の修徳の先発は佐藤 廉。佐藤 廉は公式戦初登板で初先発。「普段はもっとコントロールの良い投手。さすがに緊張したのかもしれません」と修徳・阿保 暢彦監督が振り返ったように、ランナーを出しながらの苦しいピッチング。よく粘り共栄学園に得点を許さなかったが4回、一死から共栄学園3番・青木 龍也にツーベース、続く4番・菊地 奏汰にもヒットを打たれると、5番・宮前 裕貴には四球を与え満塁のピンチを招く。
ここで共栄学園6番・池田 泰河がセンターへタイムリーを放ち1点を返したところで修徳は背番号1・飯田 奎太にスイッチ。後続を打ち取る。
だが勢いに乗る共栄学園は5回、二死から2番・田邊 悠史がヒットで出塁、盗塁を決めると、3番・青木がライトへ弾き返し同点に。さらに4番・菊地がツーベースを放つと、これを修徳がエラー。その間に青木が一気に本塁へ還り逆転に成功する。
3番・青木龍也(共栄学園)
ここまで先制したもののその後は共栄学園先発・北澤 凌介に抑え込まれていた修徳だったが、その裏、目を覚ます。
二死から2番・澤地 泰雅、3番・遠藤 幹太がヒットで出塁すると、4番・淵上が走者一掃のスリーベースを放ち一気に逆転。すぐさま試合の流れを取り戻す。
5回に逆転を許した修徳・飯田も、打線が再逆転をした後は危なげのないピッチングを披露。9回に代打の工藤 光にツーベースを打たれるまで共栄学園にランナーを出すことも許さなかった。
これには阿保監督も「飯田がああいう形でもしっかり投げられたのが良かった。良い経験が出来たんじゃないでしょうか」と手ごたえを感じたようだ。
試合はその後、終盤に得点を重ねリードを広げた修徳が9対3で勝利。今シーズンの初戦を飾った。
試合後、阿保監督は「初戦ということで、守りに入ってしまっていた。相手の共栄学園は1試合勝ってきたチーム。そのぶつかってくる勢いに飲まれてしまった形です。逆転されてから目が覚めた、という感じですね」と振り返った。シード校ならではの大会の入り方、難しさは、何度やっても慣れるものではない。
「やはりうちのチームの目標は優勝。今日ひとつ勝ったことで、次からはもう少し硬くならずに出来ると思います。一戦一戦しっかりと戦っていきたいですね」と阿保監督。強豪校として期待に応える戦いはまだまだ続く。次戦は明治神宮第二球場で明星との対戦となる。
(取材・写真=青木 有実子)
注目記事
・2016年度 春季高校野球大会特集