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Honda・多幡選手、筑波大・川村監督など著名な野球人が講師として登壇!【第3回彩球野球学校開催】

2016.02.12


第3回彩球野球学校の様子

 2月11日、「第3回彩球野球学校」が川口市立在家中学校で開催され、選手、指導者が「野球を学ぶ1日」を過ごした。この野球学校は、指導者と選手が共に学ぶ場を提供する事を目的とし、埼玉県川口市内の中学野球指導者が中心になって企画、開催されたもので、今年で3回目を迎えた。徐々に知名度が上がってきているこの会は、受講者も年々増え、指導者は約70名、中学生は約350名と体育館は参加者でぎっしりと埋まっていた。

 今回は守備の重要な要素の一つである「捕球」をテーマに掲げて行われ、講師には「縦振り先生」こと榊原 貴之さんや地元埼玉県の女子プロ野球チーム「埼玉アストライア」の選手ら計7組が集まった。

講師を務めた多幡 雄一選手(Honda)

 生徒である選手と指導者は、午前の部で自分の興味のある講義を選択して受講した。Honda硬式野球部の選手兼コーチで、7度の国際大会経験、そして3度の代表キャプテンを務めた多幡 雄一選手がキャッチボールの重要性、キャッチボールにおいて大切なことについて語り、自ら実演して見せた。質疑応答では、三塁守備での注意点などを教える姿もあった。また、別の教室ではアスリートトレーナーの鈴木 ヨシマサさんが骨格的観点で骨盤の動きから捕球しやすい姿勢についての講義。さらに、ウィルソンのグラブメンテナンス講習などが行われた。

 また、過去5年で、谷内亮太選手(東京ヤクルトスワローズ)、山下 幸輝選手(横浜DeNA)、柴田 竜拓選手(横浜DeNA)と3人の内野手をプロの世界へ送り込んだ実績を持つ國學院大学硬式野球部コーチの上月 健太さんが講師として参加。上月コーチは、「いい送球をするためのいい捕球」というテーマで、講演。上月コーチが捕球で大事にしていることは、「楽して捕球すること」。どうしても力が入ってしまうと体が硬直してしまい、良い動きができないと考えている上月コーチは、いかに楽な形でボールを持ち、そして捕球することができるか、それができるために上月コーチは、生徒たちに実技を通して守備での準備の大切さ、体と心の構えなどについて語った。

 イベント中、生徒たちは熱心に話を聞き、時折メモを取り、講師の方たちと汗を流すなど真剣な様子で取り組んでいた。

 また昼休みには、瞬発力と持久力を短時間で同時に鍛えられるエルゴメーターで各中学校の代表者が競って行われるエルゴメーターコンテストや、スイングスピードコンテストが行われた。優勝を競って白熱としたムードで行われていた。

  午後の部では、埼玉県越谷市を中心に活動をしている越谷コンディショニングセンターの西山 陽一郎さんが、理学療法士の観点から、捕球の体勢や練習方法について講演した。また現筑波大学硬式野球部監督の川村 卓さんは自身の経験と実験の結果をもとに、初心者に対する指導方法やトップレベルの社会人内野手と大学生内野手のゴロ捕球動作の違いについて講演を行った。そこでも生徒たちは熱心にメモを取り、練習方法を紹介した際には実際にその場で実践し自身のものにしようと励んでいた。

 今年で3回目を迎えた彩球野球学校は、大盛況のもと幕を閉じた。実行委員会の方は、閉校式で、「今回学んだ知識は財産であり、それを今後どのように活かしていくかが重要になります」と語った。
2017年に開催される第4回彩球野球学校では、今年と同じ2月11日に「コントロール」のテーマでの開催がすでに決まっている。これまでは埼玉県内の中学生、中学校の指導者が中心だったが、今回は県外の中学校の指導者、選手などの参加も多くみられたように、今後益々注目が集まるイベントとなりそうだ。

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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