出水中央vs鹿屋農
次こそ「自分たちの野球」を!・出水中央
完封勝利を挙げた出水中央の先発・城須一磨
出水中央が4回に挙げた1点を守り切り、1時間36分のスピードゲームで完封勝ちした。
出水中央・城須一磨(3年)、鹿屋農・小城博輝(3年)、先発の両左腕の好投で、1点を争う緊迫した好ゲームになった。
出水中央は4回、一死二塁で4番・柏木涼太(3年)がレフトオーバー二塁打を放って先制する。その後は継投などで粘り強く守る鹿屋農から追加点は奪えなかったが、城須が9回一死まで散発3安打9奪三振の好投で三塁を踏ませず、守備も無失策で先制点を守った。
9回一死から、連続四死球で一二塁と一打逆転のピンチを背負う。
ここで出水中央は城須からエース溝口凌平(3年)にスイッチ。捕逸で二三塁と一打逆転のピンチを招いたが、後続を絶ち最後まで本塁を踏ませなかった。
初戦から3戦連続完封、無失策と好調のように見える出水中央だったが、荒木淳監督は「どこかフワフワと落ち着きがなく、自分たちの野球ができていない」と厳しい。
投手を含めた守備面は、まずまずの出来だが、攻撃面ではいくつかミスがあった。2回、先頭の5番・和田惇平(3年)がライトオーバー三塁打を放ちながら、中途半端に本塁を狙おうとして本塁タッチアウト。続いてヒットで出塁した高野繁樹(3年)も不用意に飛び出して狭殺プレーで刺されている。好投を続けた城須も最後の9回に制球を乱し、課題を残した。
準々決勝の相手は鹿児島実。荒木監督は「きょうの出水までの帰り、あすの鹿児島までの行き、2時間のバスの中でしっかり話し合って、次こそは自分たちの野球ができるようにしたい」と語っていた。
(文=政 純一郎)