Interview

第96回全国高校野球選手権大会 1・2回戦展望

2014.08.06

 第96回高校野球選手権大会の組み合わせが6日に決まった。大会初日から好カードがズラリと並ぶ結果となった。全カードの見所に迫っていこう。

開幕戦に選抜覇者・龍谷大平安が登場!大会序盤は実力校同士の好カードがズラリ!


左から河合 泰聖(龍谷大平安)・金子 大地(春日部共栄)

 開幕戦はいきなり見どころあるカードが決まった。選抜覇者の龍谷大平安と戦国・埼玉を勝ち抜いた春日部共栄の対決である。龍谷大平安中田 竜次(3年)、高橋 奎二(2年)、元氏 玲仁(2年)と投手力は万全で、さらに打線は徳本 健太朗(3年)、大谷 司(3年)を中心としての破壊力は脅威ともいっていい。対する春日部共栄は技巧派左腕・金子 大地、強肩捕手・守屋 元気の2人がどこまで龍谷大平安打線を凌ぐことが出来るか。

 敦賀気比峯 健太郎(3年)、浅井 洸耶(3年)など選抜4強経験者を中心とした打線の破壊力は脅威。エース平沼 翔太(2年)がしっかりと守りきり、試合の主導権を握りたい。坂出商は大会6試合で31犠打と手堅い野球を実践。また7番松浦 優一郎(3年)が2本塁打8打点、打率.640と高打率を記録しており、下位からでも点を取れるのが強みで、意外な所からチャンスを掴むかもしれない。

 日大鶴ヶ丘西東京大会で7本塁打を放った強力打線。本塁打を打っている選手が5人おり、どこからでも長打が飛び出せるのが最大の強みである。対する富山商は今大会注目の大型左腕・森田 駿哉(3年)の投球がカギを握る。

 大会2日目、144キロ右腕・藤嶋 健人(1年)擁する東邦日南学園と対戦。日南学園は140キロ近い速球を投げる横川 楓薫(3年)、正捕手・萩原 聖翔(3年)を中心とした総合力の高いチームで、接戦が予想されそうだ。

 8点差を大逆転して甲子園出場を決めた星稜静岡と対戦。星稜のエース岩下 大輝(3年)は最速145キロの直球、スライダー、カーブを織り交ぜ完成度の高い投球を披露する右の本格派。打者としても石川大会決勝戦で本塁打を放っており、まさに投打の中心だ。試合の主導権を握り、優位な展開に持ち込むことが出来るか。静岡はエース辻本 宙夢(3年)を中心とした守り勝つ野球を展開。打線では静岡大会で11打点、10盗塁を記録した主将の岸山 智大(3年)、4番堀内 謙伍(2年)、5番安本 竜二(2年)のクリーンナップを中心に打ち崩す。

 日本文理大分は好カードとなった。日本文理のエース・飯塚 悟史(3年)は選抜から成長。球速は常時140キロ前後だが、制球力が格段に向上し、投球に幅が出てきた。対する大分のエース・佐野 皓大(3年)は最速150キロ越えの剛速球右腕だが、日本文理打線は直球に強い打者が多く、簡単に抑えるのは難しいだろう。速球だけではないと思わせる投球を披露できるか。

 大垣日大は1番・種田 真大(3年)がチャンスメイクに徹し、4番滝野 要(3年)で還し、昨夏からのエース・高田 航生(3年)が守り抜くという野球だ。藤代は主砲・根本 文弥(3年)、飯塚 幸大(2年)、打率.600を記録した浜渡 遼(3年)を中心とした打線の破壊力が脅威だ。

 健大高崎群馬大会6試合で35盗塁を決めた機動力が最大のウリ。走攻守三拍子そろった脇本 直人(3年)はチームトップの11盗塁を記録しており、脇本が攻守で躍動するようになると、一気に波に乗るだろう。対する岩国は大黒柱・柳川 健大(3年)がいかに健大高崎の機動力を封じることが出来るか。まずは出塁を許さない投球を見せていきたい。

 鹿屋中央鹿児島大会6試合で10打点を記録した4番木原 智史(3年)の前にいかにランナーを溜めて、還す野球が出来るか。鹿児島大会同様の勝負強い野球を見せて、初戦突破を目指す。対する市立和歌山は智弁和歌山戦で延長12回サヨナラ勝ちを決めた粘り強い野球が持ち味。それを支えているのが内外野の堅い守備で、簡単に点を与えずに勝機を見出していきたい。

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[page_break:1回戦屈指の好カード!明徳義塾vs智弁学園]

1回戦屈指の好カード!明徳義塾vs智弁学園


左から岡本 和真(智辯学園)・岸 潤一郎 (明徳義塾)

 佐賀北は準決勝で延長11回サヨナラ、決勝は延長10回とタフな試合を制して、甲子園出場を決めた。ロースコアに持ち込み、得意の接戦にしたい。対する利府は接戦に強く、5投手の継投リレーで勝ち上がってきた。最後まで手に汗握る試合が予想されそうだ。

 三重三重大会で打率.410を記録した強力打線がウリ。対する広島広陵の正捕手・太田 光(3年)は投手陣の持ち味を引き出す好リードで、最少失点で凌ぎ、打者としても4番に座り勝負強い一打を見せる。接戦に持ち込んでいきたいところだ。

 東海大甲府vs佐久長聖はお互い打撃が持ち味のチーム。東海大甲府は3番望月 大貴(3年)を中心に、5試合で38得点を記録。佐久長聖は5点差をひっくり返した打撃が持ち味だ。3番和田 成収(3年)、4番田辺 直輝(2年)、5番竹内 広成(3年)を中心に相手投手を打ち崩す破壊力は脅威。激しい打撃戦が展開されそうだ。

  東海大四の168センチのエース右腕・西嶋 亮太(3年)は福岡大会7本塁打を記録した破壊力がウリの九州国際大附と対戦。南北海道大会で武器にしていた大きく曲がるカーブが威力を発揮すれば、接戦が予想されそうだ。

 140キロ超の速球、キレのあるスライダーを武器に兵庫大会では67奪三振を奪った黒田 達也(3年)とチーム打率.461と好打者揃いの聖光学院の一戦も見ものだ。帝京五などの強豪を破った愛媛小松と最速146キロ右腕・石川 直也(3年)擁する山形中央の対戦にも注目したい。

 1回戦屈指の好カードは明徳義塾vs智弁学園。明徳義塾は春に続き、智弁系列との対戦となった。このカードの注目は明徳義塾のエース・岸 潤一郎(3年)対智弁学園のスラッガー・岡本 和真(3年)の対決だ。岸は140キロ台、多彩な変化球を織り交ぜた投球で高校通算73本塁打の岡本を封じることが出来るか。勝負するか、しないかは当日の試合状況次第だが、最も盛り上がることは間違いない。

 1回戦最後のカード、公式戦10本塁打の大阪桐蔭と公式戦4本塁打50得点の開星の対決は激しい打撃戦が予想されそうだ。

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[page_break:2回戦では東海大相模vs盛岡大附が最注目!]

2回戦では東海大相模vs盛岡大附が最注目!


左から松本 裕樹(盛岡大附)・杉崎 成輝(東海大相模)

 2回戦最初のカードは2本塁打の平湯 蒼藍(2年)を中心に打線が強力な長崎海星と11度目の決勝を制した二松学舎大附の対決。二松学舎大附東海大高輪台東亜学園成立学園帝京といった強豪校を打ち破っての出場で、地力を付けたチームに成長。打ち合いが予想されそうだ。

 チーム打率.491の近江とチーム打率.449の鳴門の対決。打撃戦が予想されそうだが、ロースコアに持ち込むには両バッテリーの配球、また守備力などが問われるだろう。

 夏の甲子園初出場を決めた東海大望洋千葉大会5本塁打を放った強打が武器。投手陣も宇津木 総(3年)、原田 泰成(2年)のリレーで守り抜く。熊本城北はノーシードから勝ち上がった。長身右腕・諸富 将士(3年)、チーム最多の6試合に登板した安武 佑希(3年)など展開に応じて投手を使い分け、勝機を見出したい。

 そして2回戦注目は東海大相模vs盛岡大附の一戦だ。東海大相模は140キロを投げる投手が4人いるだけではなく、神奈川大会11本塁打を放った強打も見逃せない。対する盛岡大附はエース松本 裕樹(3年)に注目だ。岩手5試合で防御率1.92と安定した数字を残し、また打者としても2本塁打、打率.450、11打点と4番に相応しい成績を残しており、松本の投打がカギを握っているだろう。

 最速140キロ右腕・相馬 和輝(3年)を中心に守り勝つ野球を展開する角館と打率.600と高打率を残し、またリリーフとして3試合を投げた正捕手・西垣 将喜(2年)を中心に粘り強い戦いを見せる八頭の対決は接戦が予想されそうだ。

 沖縄尚学は投打ともに総合力が高く、秋、春の九州大会を制した(試合レポート:秋季九州地区大会 春季九州地区大会)地力を遺憾なく発揮しており安定感は随一。突き抜けた個性を持った選手はいないが、勝てるチームとして上位進出に期待がかかる。対する4年連続甲子園出場を決めた作新学院は、序盤は抑えられているように見えても、きっかけを掴めば連打で打ち崩すという攻撃スタイルが特徴だ。

 初出場の武修館は4投手の継投リレーで勝ち上がった粘り強い野球を甲子園で発揮したい。八戸学院光星のウリはチーム打率.387、70得点を記録した打線。ビハインドでも一気にひっくり返す破壊力が魅力だ。

 そして大会最後の登場となる関西は左腕4人を揃え、打線も土井 慎二(3年)、逢沢 崚介(3年)、小郷 裕哉(3年)を中心とした打線は一気につながると大量点が期待できる強力打線だ。

 初戦から力のあるチーム同士の対決が決まり、見応えのあるカードが実に多い上に、いきなりセンバツ優勝龍谷大平安が登場と盛り上がる要素が多い。今年はどんな熱戦が展開されるのだろうか。

(文=河嶋宗一

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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