試合レポート

鹿児島南vs大島

2013.05.27

鹿児島南vs大島 | 高校野球ドットコム

強打の大島相手に完投した国料大史(鹿児島南)

2年生エースが好投

公式戦初先発となる2年生エース・国料大史の好投で、鹿児島南が春4強の鹿児島大島を下した。

「ブルペンではボールがあまり走っていなくて少し不安だった」と国料。その分、気持ちを込めて腕を振った分、本番では厳しいコースに丁寧に投げ分けることができた。強力打線が売りの鹿児島大島を相手に、8回まで一度も先頭打者を出すことなく、自分のリズムで投げることができた。

守備も好守で盛り立て、打線も積極的に足をからめてチャンスを作り、少ない好機を着実にものにして国料を援護した。完投、完封は逃したが「力で打ち取ることができたのが自信になった」と喜んだ。

鹿児島大島は持ち味の打線を封じられて無念の初戦敗退。渡邉恵尋監督は「気持ちが入り過ぎて、身体が動いていなかった。初戦の難しさが出た」と振り返った。

鹿児島南の2年生エースを打ちあぐねた。内角を厳しく突いて、外角で勝負する。投球パターンは分かっていたはずだが「厳しいコースに決まって、甘いボールが少なかった」(松田賢斗主将・3年)。鹿児島入りしてから徳之島佐賀東と練習試合をして、打線の調子は悪くなかったが、公式戦となると、気持ちが入ってしまう分、いつも通りの打撃を見失ってしまっていた。「内角を詰まらされたり、外角を見逃したり、中途半端な打撃になってしまった」(渡邉監督)。8回まで、一度も先頭打者を出塁させることができず、嫌な流れを攻撃で盛り返す得意のかたちに持っていくことができなかった。

昨夏や今春と勝ち進んだ試合を経験し、長期間鹿児島に滞在する中で調子を上げていく感覚は身につけたが、肝心の初戦で力が発揮できないという課題が明確になった。松田主将は「これが夏でなくて良かったとプラス思考で考えて、夏は一戦一戦を大事に戦うということを、また一からやり直していきたい」と気持ちを引き締めていた。

(文=政 純一郎

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.05.22

【愛知・全三河大会】三河地区の強豪・愛知産大三河が復活の兆し!豊川を下した安城も機動力は脅威

2024.05.22

【秋田】明桜と横手清陵がコールド勝ちで4強入り<春季大会>

2024.05.22

阪神・佐藤がフェンス直撃のタイムリー!昨日のHRに続き今日もバットで結果!再昇格へ連日アピール!

2024.05.22

【愛知・全三河大会】昨秋東海大会出場もノーシードの豊橋中央が決勝進出、147キロ右腕・内山など投手陣に手応え!名指導者率いる三好も期待の 1、2年生が出場

2024.05.22

【福島】学法石川と聖光学院が4強入り、準決勝で激突<春季県大会>

2024.05.21

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.05.17

「野球部や高校部活動で、”民主主義”を実践するには?」――教育者・工藤勇一さん【『新しい高校野球のかたち』を考えるvol.5】

2024.05.19

【東海】中京大中京がコールド勝ちで17年ぶり、菰野は激戦を制して23年ぶりの決勝進出<春季地区大会>

2024.05.20

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在31地区が決定、宮城では古川学園、仙台南、岩手では盛岡大附、秋田では秋田商などがシードを獲得

2024.05.20

【春季京都府大会】センバツ出場の京都国際が春連覇!あえてベンチ外だった2年生左腕が14奪三振公式戦初完投

2024.04.29

【福島】東日本国際大昌平、磐城、会津北嶺、会津学鳳が県大会切符<春季県大会支部予選>

2024.05.21

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.04.29

【岩手】盛岡中央、釜石、水沢が初戦を突破<春季地区予選>

2024.04.23

床反力を理解しよう【セルフコンディションニングお役立ち情報】

2024.05.15

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?