Column

A1タイプ投手編

2012.03.15

廣戸聡一の4スタンス理論

 A1タイプの選手は、あらゆる動作を無意識のうちに手足の指先かつ、内側でバランスをとっています。ひざとみぞおちを対角線上に扱うのも特徴であり、体をクロスするように軸をつくっていきます。プロでいうとダルビッシュ有投手、藤川球児投手、斎藤佑樹投手などがこのタイプです。

 まずは、それぞれの重要な局面ごとにポイントを整理してみましょう。

A1タイプのお手本、ダルビッシュ有選手(テキサス・レンジャーズ)

構え~テークバック

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※こちらの詳しいイメージはPCからご覧ください。

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みぞおちにひざを近づけるように足を上げ、顔を正面に向けて肩越しにキャッチャーを見る。体の前サイドでグラブからボールを割り、両手をあまり体から離さないようにテークバックする

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接地~体重移動

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※こちらの詳しいイメージはPCからご覧ください。

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テークバックから胴体を曲線的にねじり、体の前サイドの軸に乗るようにして体重を移動していく。このとき、ボールもグラブも脱力して自然な状態で持っておく

リリース

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※こちらの詳しいイメージはPCからご覧ください。

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みぞおちと前足のひざを近づけるように、前に乗り込むようなイメージでリリースする。グラブは体に抱き込むように、正面に収めると腕が前に出ていきやすくなる

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フォロースルー

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※こちらの詳しいイメージはPCからご覧ください。

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投げ終わったあと体重は前足に乗り込むが、上体はあまりねじらずにフォロースルーを行う。投げたあとの軸足は大きく前に出てこず、地面には直線的で小さな跡が残る。

[page_break:A1タイプのお手本、ダルビッシュ有選手(テキサス・レンジャーズ)から学べ!]

A1タイプのお手本、ダルビッシュ有選手(テキサス・レンジャーズ)から学べ!

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 A1タイプでも特にマネしたいのは、大きな体を自在に操るダルビッシュ投手です。

 まず目を引くのが、大きく上げた左足です。A1の特徴でもある「ふところ」を深くつくることで、足が高く上がる隙間を得ています。これがA2タイプのように背筋を伸ばしてしまうとバランスが崩れ、足は上がりません。その後、きれいに前足のところでボールを割り、ここから体を斜めにしつつテークバックをしていきます。足をついてからもクロスタイプの特徴である肩口からのにらみを利かせ、パワーをロスしません。

 そしてリリースではA1のお手本のように、左ひざとみぞおちを近づけ、それとともに勝手にボールが手から離れていっています。ムダな動きが一切ない、まさにこのタイプの理想ともいえる投げ方ができています。

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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