神村学園、3年ぶり春・センバツヘ
【選抜出場を喜ぶ神村学園ナイン】
第84回選抜高校野球大会(センバツ)の出場校を決める選考会が1月27日にあり、出場32校の顔ぶれが決まった。鹿児島からは神村学園が選出され、3年ぶり3回目となるセンバツを射止め、昨年夏に続く2季連続甲子園出場を果たした。
神村学園は昨年10月の九州大会で初優勝して明治神宮大会に出場した。選考を待ついちき串木野市の同校では午後3時半過ぎに学園長室に連絡が入り、神村勲学園長が「ありがたく、厳粛にお受けいたします」と答えた。エントランスホール前に集合したナインに報告が入ると、ナインは帽子を飛ばして歓声を挙げた。山本常夫監督が胴上げされ、万歳三唱して出場の喜びをかみしめた。山本監督は「子供たちの喜ぶ表情をみて感慨深いと同時に、九州の代表として頑張らなければならないと気持ちが引き締まった」と感想。弥栄翼主将は「個性の強いメンバーだが、まとまったらものすごい力を発揮する。自分たちの野球をやり切って全国制覇を目指したい」と意気込みを語った。
「打倒・光星」を励みに / 神村学園
センバツ出場を決め、意気上がる神村学園の監督、ナインの口から「打倒・光星学院(青森)」の名前が具体的に挙がった。チームが掲げる「全国制覇」に向けて、乗り越えなければならない壁であるという想いがある。
昨年11月の明治神宮大会で神村学園は優勝した光星学院と初戦となる準々決勝で対戦し、八回に4点差を追いつく粘りをみせながら延長戦で敗れた。「出場10校の中で負けて涙を流したのはうちだけだと思う」(山本常夫監督)と、敗戦の悔しさが冬季のトレーニングを頑張る励みになった。最終回に敗戦につながる痛恨のエラーをした遊撃手の二河拓馬は「練習では積極的に声を出して自分から練習を引っ張る意気込みだった」と言う。エースの平藪樹一郎は「トレーニングは厳しかったけど、『光星』の名前を聞くと、全然平気になった」と振り返る。
この年代で先に「全国制覇」を果たした光星学院と対戦したことで、力の差や具体的な課題がみえた。オフシーズンに入ってからのここまで2か月は徹底した下半身強化に取り組み、今後は「光星に負けないような上半身のパワーと、レベルの高い目に見えないプレーのうまさをこれからセンバツまでに鍛えていきたい」と山本監督。「夏の甲子園に出た3年生は草食系だったけど、今の2年生は肉食系で、とてつもない力を秘めている。センバツが楽しみでワクワクします」と選手たちに期待していた。
(文・写真=政純一郎)
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