正しい腕の振り方(7)~筋力をアップさせよう(しっかり筋肉を働かせよう)~
筋力をアップさせよう(しっかり筋肉を働かせよう)
明治神宮大会が終了しました。高校の部は劇的な逆転で沖縄尚学が優勝しました。点差が開いても声を出し続けていた沖縄尚学。素晴らしい姿勢だと感じましたね。負けている時に声が出せるか、これは流れを相手に渡さない非常に重要なことだと思います。これで明治神宮枠が九州に1つ与えられます。私の教え子が出場できるチャンスが…来年1月が楽しみです!!!
さて前回柔軟性のチェックとストレッチを紹介しました。しかし柔軟性があってもそれを動かす『筋力』がなければ動作に結びつきません。今回は、筋力トレーニング、エクササイズについて紹介したいと思います。
まず正しい腕の振り方で説明してきたフォームに繋がるエクササイズでなければ意味がありません。そこで最初はうつ伏せでできるエクササイズを紹介します。
腕を振る時には、骨盤はキャッチャー方面をすでに向いているのですが、まだ上半身はキャッチャー方向を向いてはいけません。この動作がいわゆる胸を張るという動作になるのですが、柔軟性があっても、この上半身を回転させないように後方の筋肉が引っ張らなければ、胸の張った動作はできません。
[pc]
[/pc]
ではまずは簡単なエクササイズを紹介します。写真①のエクササイズですが、うつ伏せに寝て、肩を耳の高さに上げ、肘を90°曲げます。そこから肘が下がらないように肩甲骨を上げるのです。テイクバックでのエクササイズでもお伝えしたように、肩甲骨だけではなく、肋骨から上げるように意識して下さい。注意点は肘が下がらないことです。ここで肘を下げる選手が多いのですが、そういう選手は正しい腕の振り方ができない場合が多いです。
[pc]
[/pc]
次にこのエクササイズを少し応用したものを紹介します。皆さん背筋運動は分かりますよね?うつ伏せに寝て身体を反らすあの運動です。あれに近い運動なのですが、働いている筋肉は違いますので(投球動作に必要な筋肉)重要なエクササイズとなります。
通常の背筋運動では身体を真後ろに反らせますよね?しかしこのエクササイズは真後ろに反らすだけではなく、その後に上半身を捻るのです。右投げであれば右方向へ。そしてボール側の手は頭の真後ろに持ってくるのです。しかもできるだけ頭の後ろから離すように。この時も肘が下がってはいけません。というか肘が下がっては頭の真後ろにボール側の手はきません。(写真②)
以上2つのエクササイズをご紹介します。次回は更に投球動作に近いエクササイズを紹介したと思います。この冬に地道なエクササイズをしっかりとやって明るい春を迎えましょう!!!
(文・写真:久保田 正一)