第730回 【香川展望】100回目、香川の夏は「混戦・激戦・熱戦」2018年07月10日

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【目次】
[1]100回目、香川の夏は「混戦・激戦・熱戦」
[2] 「奪進塁」か、「疾風連撃」か、それとも伏兵か
[3] 22年ぶりの「夏復活」目指す高松商にたちはだかる猛者たち
[4] 最速140キロ越え、好右腕たちの競演
[5] 英明が頭2つ抜けるが、波乱の要素も

英明が頭2つ抜けるが、波乱の要素も



黒河 竜司(英明)

(第2シード:英明ブロック)

 センバツ出場の英明が頭2つは抜けていると言ってよいだろう。絶対王者・大阪桐蔭を招いた6月の香川県高等学校宇野球連盟招待試合でも、他の3校が大敗を喫する中で唯一引き分け。最速143キロ右腕・黒河 竜司(2年・右投右打・180センチ80キロ・高松市立屋島中出身)と高校通算30本塁打を超えた4番・千原 凌平(3年主将・捕手・右投右打・171センチ85キロ・京都木津川リトルシニア<京都>出身)とのバッテリーも6月上旬のコンビ結成以来、日を追うごとに息が合ってきている。

 

 課題の守備も遊撃手には大阪桐蔭根尾 昂(3年)から3安打を放った前田 大(173センチ56キロ・右投右打・丸亀市立西中出身)、左翼手にも玉井 来輝(164センチ55キロ・右投左打・高松市立香東中出身)といった1年生を起用。さらに千原を一塁手から捕手に転ずるなどコンバートも積極的に行ったことで、安定度は以前より格段に上がった。全試合完投が極めて濃厚な黒河を周囲がサポートできれば、彼らにとって7年ぶり3度目の甲子園は目の前に届く位置にある。

 

 もう1つ、英明が恐れるべきはこのブロックの対戦相手はすべてチャレンジャー精神で臨んでくることだ。

 

 昨年6月の香川県高等学校野球連盟招待試合でも本塁打を放った持ち前の長打力に確実性とベースランニング1周14秒5の盗塁能力が加わった細川 寛大(3年・中堅手・右投右打・丸亀市立西中出身)がいる坂出をはじめ、共に爆発力がある高松中央高松工芸も然り。実戦での戦闘能力に長ける三木は、正捕手に1年生の松本 東真(185センチ66キロ・右投右打・高松市立協和中)を置く。正規部員9人に陸上部・弓道部・写真部の助っ人を加え選手12人で戦う笠田高瀬は2016年・センバツ21世紀枠出場を果たした小豆島時代と同じく「enjoy baseball」を掲げる杉吉 勇輝監督の下、個々のレベルを着実に上昇させてきた。

 

 そして長所を組み合わせて成し遂げた秋春連続県大会ベスト8の壁を越え、6年ぶり5度目の夏甲子園を目指す四学大香川西と、将来性豊かな2年生右腕・大西 弘真(右投左打・180センチ71キロ・香川県立高松北中出身)がエースナンバーを背負う高松北は、英明の行く手を阻むべく、虎視眈々と「その時」を待っている。 波乱の要素も漂う中、英明・香川 智彦監督のタクトがどう振るわれるかに注目したい。

文=寺下 友徳

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プロフィール

寺下友徳
寺下 友徳
  • 生年月日:1971年12月17日
  • 出身地:福井県生まれの東京都東村山市育ち
  • ■ 経歴
    國學院大學久我山高→亜細亜大。
    幼稚園、小学校では身長順で並ぶと常に一番後ろ。ただし、自他共に認める運動音痴から小学校入学時、早々に競技生活を断念。その後は大好きなスポーツに側面から関わることを志し、大学では応援指導部で4年間研鑽を積む。亜細亜大卒業後はファーストフード販売業に始まり、ビルメンテナンス営業からフリーターへと波乱万丈の人生を送っていたが、04年10月にサッカーを通じて知り合った編集者からのアドバイスをきっかけに晴れてフリーライター業に転進。07年2月からは埼玉県所沢市から愛媛県松山市へと居を移し、現在は四国地域を中心としたスポーツを追いかける日々を過ごす。
  • ■ 小学校2年時に福岡からやってきた西武ライオンズが野球と出会うきっかけ。小・中学校時代では暇さえあれば足を運んでいた西武球場で、高校では夏の西東京予選の応援で、そして大学では部活のフィールドだった神宮球場で様々な野球を体感。その経験が取材や原稿作成の際に「原体験」となって活きていることを今になってつくづく感じている。
  • ■ 執筆実績
    web上では『ベースボールドットコム』(高校野球ドットコム、社会人野球ドットコム、独立リーグドットコム)、書籍では『ホームラン』、『野球太郎』(いずれも廣済堂出版)、『週刊ベースボール』(ベースボール・マガジン社)など。『甲子園だけが高校野球ではない2』(監修・岩崎夏海、廣済堂出版)でも6話分の取材・文を担当した。

    さらに野球以外でもサッカーでは、デイリースポーツ四国3県(香川・高知・愛媛)版・毎週木曜不定期連載中の『スポーツライター寺下友徳・愛媛一丸奮闘記』をはじめ、「週刊サッカーダイジェスト」(日本スポーツ企画社)、『サッカー批評』、web『スポーツナビ』など多数媒体での執筆実績あり。また、愛媛県を熱くするスポーツ雑誌『EPS(ehime photo sports)』でも取材協力を行っている。
  • ■ ブログ:『寺下友徳の「四国の国からこんにちは」』■twitterアカウント@t_terashita
    ■facebook: http://www.facebook.com/tomonori.terashita
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