試合レポート

【関西学生】ドラ1候補・金丸(関西大)はリリーフで4回8K無失点の快投!35回を投げて、防御率0.00、無四球を継続中!

2024.05.08


4回1安打8奪三振無失点の好救援を見せた金丸夢斗(関西大)

関西大の1勝1分で迎えた3回戦は関西大が2対1で勝利。今季2つ目の勝ち点を獲得した。

今秋のドラフト1位候補である金丸 夢斗(4年=神港橘)は2対1と1点リードの6回裏からリリーフ登板。「同点もしくはリードしていたら6回から金丸で行くというのは選手全員に言っていました」と小田洋一監督が試合前から思い描いていた通りの起用だった。

2日前に11回137球を投げていた金丸だが、「昨日で疲労は取れたので、多少は張っていましたけど、良い具合に力感なく投げられたので良かったです」と疲労を感じさせない投球を見せる。

「スプリットが非常に落ちていたので、三振を取りに行く時はスプリットで組み立てていました」と130キロ台後半のスプリットを武器に立ち上がりから5者連続三振。8回裏には安打を浴びて二塁に進まれたが、牽制でアウトにして得点を許さない。

9回裏も簡単に二死とすると、最後は外角にこの日最速となる150キロのストレートで見逃し三振を奪い、チームに勝ち点をもたらした。

この日は4回を投げて、1安打8奪三振で無失点。今季はここまで5試合35回を投げて自責点0と無双状態が続いている。

特に際立つのが四死球の少なさ。開幕節の京都大戦で死球を1つ与えただけで、今季は四球を1つも出していない。ここまで制球力の高い投手はなかなか見られないだろう。

制球力向上の秘訣に聞いて金丸に伺うと、「甘くても勝負できるような球を投げるということを冬場に取り組んでいました。ボール球で勝負するよりもどんどんストライクを取って、勝負することがこの春にしっかりできていると思います」と答えてくれた。

普通の投手ならボール球を振らせて空振りや打ち損じを狙うが、金丸はストライクゾーンで勝負しても十分に抑えられるほど、質の高いボールを投げることができている。ストレートは140キロ台後半がアベレージで、スプリットも140キロ近くのスピードが出る。これにスライダー、チェンジアップ、カーブを上手く織り交ぜられたら、アマチュアレベルの打線で攻略することは困難だろう。

ストライク中心の投球ができることで、球数も抑えることに成功している。さらに昨春に右ひざを痛めて離脱した反省から、腹圧を重視して、体全体を使って投げることを意識するようになった。それにより、特定の部位に負担がかかることがなくなり、タイトな登板スケジュールでもパフォーマンスを維持することが可能になっている。

首位の同志社大に連勝したことで優勝争いに踏みとどまることができた。11日からは関西学院大との首位攻防戦を控える。ここでも実力を発揮して、勝ち点を奪うことができるだろうか。

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この記事の執筆者: 馬場 遼

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