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過去10年間で3度の延長戦!?開星と石見智翠館の島根の強豪同士の直接対決の成績

2020.06.26

過去10年間で3度の延長戦!?開星と石見智翠館の島根の強豪同士の直接対決の成績 | 高校野球ドットコム
田部 隼人と水谷瞬

 各都道府県で高校野球界を牽引する名門校は存在する。実力あるチーム同士の対戦は多くのファンから注目が集まるが、今回は島根県の高校野球を引っ張ってきた石見智翠館開星の対戦を見ていきたい。

 石見智翠館は2009年から江の川から改称されたが、江の川時代には球界を代表する捕手・谷繫元信氏を擁して甲子園に出場。現役の選手を見てみると戸根千明なども石見智翠館で高校3年間を過ごした。昨夏も甲子園を経験しており、島根県を代表する強豪校である。

 一方、開星は2017年を最後に甲子園から離れているが、現役のプロ野球選手で梶谷 隆幸糸原 健斗らを輩出。今年は田部 隼人が横浜DeNAに入団するなどタレントが揃う実力校である。そんな両校の直接対決を過去10年間で振り返っていきたい。

<過去10年間の対戦成績>
2011年 春季島根県大会 決勝
石見智翠館 7対6 開星

2011年 第93回島根県大会 決勝
開星 12対2 石見智翠館

2012年 春季島根県大会 1回戦
石見智翠館 8対3 開星

2013年 第95回島根県大会 準決勝
石見智翠館 2対1 開星

2014年 春季島根県大会 準々決勝
開星 9対2 石見智翠館

2014年 第96回島根大会 準々決勝
開星 11対6 石見智翠館

2017年 秋季島根県 二次・三次大会 決勝
開星 6対5 石見智翠館

2018年 春季島根県大会 準決勝
石見智翠館 10対9 開星

2019年 第101回島根県大会 決勝
石見智翠館 8対7 開星

 結果は過去10年間で9度対戦して石見智翠館5勝。そして開星が4勝とほぼ互角の対戦成績を残している。それは各試合を振り返っても白熱した試合が繰り広げられていることがわかる。

 もっとも古い2011年の春季大会では延長10回までもつれる熱戦。8回終わって石見智翠館が1点ビハインドだったが、9回に追いつき、延長10回に勝ち越して優勝を飾った。だがその年の夏の決勝では開星が14安打の猛攻で石見智翠館を圧倒。投げては山陰のジャイアンこと、エース・白根 尚貴(現愛媛マンダリンパイレーツ コーチ)が9回2失点の完投で甲子園へ進んだ。

 甲子園では白根が柳井学園戦で3安打完封勝利。続く2回戦の日大三の前に敗れたが、2010年の夏の甲子園で掴み損ねた全国での1勝を掴み、白根はプロの世界へ。7年間プレーをしたが結果を残せずに引退をしたが、四国の独立リーグでコーチとして今もなお野球に携わっている。

 2012年、2013年の対戦では石見智翠館開星から連勝しているが、2014年の春季大会では開星石見智翠館を8回コールドで破る猛攻を見せた。するとその年の夏の大会の準々決勝でも両校は対戦するが、開星打線が春季大会同様に力を発揮して2桁得点。石見智翠館は初回に4得点を奪って主導権を握ったかのように思われたが、終盤に試合をひっくり返された。

 2017年の秋季大会では延長12回の末に開星が勝ったが、開星には1年生だった田部、そして石見智翠館には2018年のドラフトで指名される水谷瞬と、プロ野球選手となる実力者がそれぞれ打線を牽引していた。

 昨年の夏の決勝戦では延長13回までもつれる接戦を石見智翠館が制して、夏の甲子園の切符を掴んだが、9試合中3試合が延長戦まで戦うケースはあまり多くない。改めて両校の力量が互角であることを再確認できた。

 両校をはじめ実力校同士が切磋琢磨をして島根の高校野球のレベルを上げ、さらに盛り上げてくれることを期待したい。

(記事=田中裕毅

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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