来田 涼斗選手 (明石商)
寸評
今大会勢いに乗っている核弾頭。秋季大会を見たときから1年の藤原恭大より上と評してきたが、センバツの活躍を見て、確信のものとなっている。なぜなのか、紹介をしていきたい。 (打撃) 藤原より良いと思う点は間違いなくタイミングの取り方である。 スタンスはスクエアスタンスで構える姿はゆったりとしていてリズムの良さを感じる。来田は狭間監督からタイミングの取り方の指導をしてもらったと語る。ポイントは軸足の使い方。ここで溜めることで体が突っ込まず、手元までボールを呼び込むことができるようになった。 当時の藤原は下半身が固く、ポイントが狭い打撃だった。それでも高速のヘッドスピードで捉えることができていた。ただ来田は当時の藤原より打てるポイントが広く、捉えるコースが広い。また投手に応じて、タイミングの取り方を意識している。2ストライクからノーステップ気味で打ちに行く智辯和歌山の試合では2ストライクから放った先頭打者本塁打もあった。 何より甘い球を見逃さない鋭さと常に強いスイングができるメンタリティが素晴らしい。それでありながら簡単に倒れない粘り強さもある。 これからインコースへ強いストレート、縦系の攻めが増えてくる。そういう攻めがあっても乗り越えられる強さが欲しい。 ここまでの成績は素晴らしく、前向きなメンタリティが好結果につながっている。これから厳しいマークされることが多くなるが、それを乗り越える強さ、したたかさがあるか。注目をしていきたい。
更新日時:2019.04.02