渡邉 勇太朗選手 (浦和学院)

渡邉 勇太朗

球歴:浦和学院

都道府県:埼玉

ポジション:投手

投打:右 / 右

身長:190.0 cm

体重:90.0 kg

学年:卒業

短評

観戦レポートより抜粋(2018年8月12日)  投手に目を向けると、先発の渡邉 勇太朗(3年)が素晴らしかった。左肩の早い開きを抑え、投げ始めから投げたボールがキャッチャーミットに収まるまでの投球タイムが約2秒。このゆったりとしたフォームからストレートは最速149キロを計測し、カットボールを含めたスライダー系にバリエーションがあり、コントロールも抜群だった。  南埼玉大会から評判で私は準決勝の聖望学園戦のピッチングを見たが、このときはストレートが143キロ止まりで、変化球もこの日ほどキレがよくなかった。4万1000人が押し寄せた[stadium]甲子園[/stadium]の雰囲気が渡邉の成長を促したと言ってもいい。もし渡邉がドラフト会議前にプロ志望届を提出すれば2、3位くらいの上位指名があってもおかしくないと思っている。
更新日時:2018.08.15

寸評

 これが渡邉勇太郎だ!  彼を期待していた方々はようやく甲子園で剛速球を見せてくれたか!と思ったに違いない。190センチという長身ながら、下半身主導の投球フォームから繰り出す140キロ後半のストレート、切れのあるスライダーを投げ込む超大型右腕。仙台育英戦では、6回を投げて無失点。大きな可能性を感じさせる投球を見せた渡邉の投球を振り返っていきたい。 (投球内容)  ストレートは常時140キロ~149キロ。ストレートの威力は素晴らしく、ようやくドラフト上位候補といえるようなストレートを見せてくれた。南埼玉大会の時と比べるとストレートの走りはよくなり、両サイド・低め・高めの威力が素晴らしくなった。  ただ抜け気味のストレートが多く、まだ本調子とはいえない。それでも、今年の高校生トップクラスのストレートなのだが、まだまだ速いボールを投げるかもしれないと思わせるところが渡邉の凄さといえる。  プロに入れば、150キロ中盤~155キロまで速くなりそうな潜在能力は感じさせる。  変化球は130キロ前後の縦横のスライダー、120キロ前後のカーブを中心に投球を構成する。まだスライダーはひっかけ気味だが、それでも縦スライダーの精度の高さはなかなかで、空振りを奪うことができる。変化球の方はまだ発展途上。これから誰にも打てないと思わせる変化球の習得を務めたい。  クイックは1.2秒前後と標準タイム。ただ素早いクイックする投手ではないので、走られやすいところがあるが、現状は自分のボールを投げることに専念して、抑えた方が良い投手だ。渡邉もそれを理解しているのか、走者を背負っても落ち着いて速球を投げ込んでいた。 (投球フォーム)  190センチの長身でありながら下半身主導でコンパクトな体の使い方ができる投手だ。  走者がいなくてもセットポジションからから始動し、左足を胸元の近くまで上げていき、右足の膝は真っすぐ立っている。足上げを見ると、バランスよく足を上げることができている。左足をショート方向へ伸ばしていきながら重心を下げていく。左足の膝を伸ばして着地のタイミングを遅らせて、真っすぐ踏み込む。お尻から先行して重心移動するヒップファーストが取れており、190センチながら股関節の柔軟性が高い。左腕のグラブを斜めに伸ばしていきながら左胸に抱え込んでいく。テークバックの動きを見ると、内回りの旋回をしていきながら、トップを作る。この回旋がスムーズで、しっかりと胸を張ってトップに入る。渡邊は去年より進化した部分として、上半身の使い方。トップに入るまでの流れがスムーズになったことで、恵まれた体格を生かすことができるようになった。  リリースを見ると打者寄りでリリースすることができており、最後にフィニッシュでも左足に全体重がかかって、軸足を強く蹴り上げ、フィニッシュを終えている。  大谷翔平を研究し尽くしているということもあって、フォーム一連の動きが実に似ており、合理的な体の使い方ができている。
更新日時:2018.08.12

将来の可能性

 まだ未完成だが、本格派右腕として、今年の[stadium]甲子園[/stadium]に出場した3年生右腕では一番の素材であり、十分に上位24人以内に入る投手になるのではないだろうか。一時期故障で苦しんだ時期があったが、よくここまでのレベルに成長したといえる。     仮に高卒でプロ志望した場合、高卒2年目には一軍デビュー、3年目にはローテーションに入れる潜在能力は十分にある。ただ投球イニングは少ないので、指名する球団は大事に扱って、才能を伸ばしていただきたい。
更新日時:2018.08.12

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