高橋 昂也選手 (花咲徳栄)
短評
観戦レポートより抜粋(2015年10月31日) 花咲徳栄の先発はストレートの最速は145キロを誇り、来年のドラフト候補として注目される高橋昂也(2年)だ。高橋の注目度が高いということもあって、多くの観客が集まっているのだろう。だが高橋の立ち上がりだが、やや不安定。いきなり先頭打者に四球を許すと一死二塁となって、3番嶋田章(2年)の左前安打が飛び出し、一死一、三塁のピンチを招いたが、4番大関 優虎(2年)、5番新井勝貴(2年)もフォークで空振り三振でピンチを切り抜ける。 この場面のポイントはランナー三塁がいる場面でも後逸のリスクがあるフォークを投げたこと。その理由として、 「捕手の野本真康は普段の投球練習からキャッチング、ストッピングも優れていたので、信頼して投げることができました」と野本を信頼して投げられるボールだった。やはりしっかりと捕球できる捕手の存在は投球の幅が広がることが分かる。 初回のピンチを切り抜けた高橋は、角度のある常時135キロ前後(最速138キロ)のストレート、変化球は縦横のスライダー、カーブ、フォークを使い分ける投球で試合を組み立てる。特にキレが際立っていたのは甲子園後、徹底的に磨きをかけてきたフォークだ。決め球としてフォークの重要性を実感。要所でも三振を奪えるのが強みだ。しかし145キロ左腕という触れ込みがあるだけに、ストレートが130キロ後半だと物足りなさを感じる方もいるかもしれない。 甲子園後から期間少ない中で、秋季大会に入る。これでは肉体的な面を強化する時間帯はない。どちらかというと体力維持しながら、入っていく。それを考えると、勝てる投球を実現するためにフォークを習得した高橋のプロセスは間違っていないだろう。ストレートが進化するのは来春以降になってくるだろう。体力強化するオフシーズンで、肉体面の進化により、さらにストレートもパワーアップすれば、楽しみな大型左腕になっていくはずだ。
更新日時:2015.11.01
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