園部 聡選手 (聖光学院)

寸評

　新2年生ながら、堂々とした体格から繰り出す、パワフルな打撃と勝負つよさが自慢の4番だ者。特に広角に打ち返す、実戦的な打撃を得意にしている。 （第一印象） 　非常に懐が深く、打席での雰囲気を持っている打者です。新2年生でこれだけの雰囲気を出せるのですから、小さい頃から4番打者として培ってきた実績と自信があるのではないのでしょうか。 （守備・走塁面） 　ただ一塁手としては、それほど動きに際立つものはなく、今後他のポジションにコンバートされるタイプではないように思います。あくまでも、一塁手で勝負して行くべき選手ではないのでしょうか。新チーム結成以来の41試合で、失策は8個。これは元々他のポジションを守っていて、一塁守備が不慣れなのか、守備自体のセンスがかなり悪いのかのいずれかだと考えられます。 　残念ながら、一塁までの到達タイムは計測できず。ただそのプレーを見る限り、足を売りにして行くタイプではなさそう。新チーム結成以来の130打席で、盗塁は僅か3個。この数字からも、積極的に盗塁を仕掛けて来るタイプではないようです。 （打撃内容） 　守備・走塁のレベルが低い分、打撃では素晴らしいものがあります。始動は平均的なタイミングで、ある程度の長打力と対応力をバランスよく兼ね備えた中距離タイプ。勝負強さを売りにする、広角に打てる中距離ヒッター、それがこの選手のスタイルではないかと考えられます。 ＜長所＞ 　ある程度始動～着地までの「間」が取れているので、変化球にも対応できる幅広さがあります。真っ直ぐ踏み込んだ足元もインパクトの際にもブレませんし、内角でも外角の球でも捌きたいというタイプのようです。 ＜課題＞ 　打撃の準備である「トップ」は早めに作れているのですが、バットの振り出しが少し遠回りです。それでも足元で開きを抑え、ヘッドを立てる意識でドアスイングを防ぎます。そこから豪快にフォロースルーまで持って行って、パワフルな打撃を実現します。もう少し素直にミートポイントまで振り下ろせると、対応力も更に上がってきそうです。

将来の可能性

大型なパワフル打者ですが、打撃には粗さがないのが特徴。すでに2年生にして、打撃はかなりレベルまで来ています。これから最終学年に向けて、何処まで長打力含めてスケールを膨らませることができるのか。また守備・走力も、破綻のないレベルまで引き上げられると面白いとおもいます。2013年度の、東北を代表する強打者に育つのではないのでしょうか。今後も、追いかけて行きたい一人でした。