池田 隆英選手 (創価)
寸評
創価は比較的見るチームであり、06年から見始めたが、巡り合わせが良く、今年まで見ている。過去5年間でNO.1の素材といえるのが池田隆英だ。恵まれた体格から振り下ろす速球は140キロ台に到達する。あの寒空の中で行われた 東京都選抜対東都1・2学年選抜の壮行試合 で140キロを連発し、多くの観客を驚かせた。来春のアピール次第ではドラフト候補として注目される存在になる池田 隆英を取り上げていきたい。 (投球スタイル) 実にがっしりとした体型をしており、140キロ台を出せる馬力が体格から伺える。将来的には145キロも狙えるポテンシャルを持った本格派である。 やや上体の強さを生かした投球フォームだが、下半身でしっかりと支えており、強く腕を振る形ができている。常時135キロ~140キロを計測。140キロを何度も連発しており、スピード能力は都内屈指だ。速球はかなりの威力があり、押し込んで詰まらせる投球を見せている。ストレートの制球力は安定しており、両サイド・低めに集めることが出来ており、投球を組み立てやすい。 変化球はスライダー、チェンジアップ。主に横の変化で勝負していく投手だが、僅か1イニングなので、すべてを投げたかは分からない。先発・池田ではどんな球種を投げていくか、春先の試合でしっかりと確認していきたい。 (投球フォーム) ノーワインドアップから始動する。左足をゆったりと上げていき、右足は真っ直ぐ立つ。左足をホーム方向へ向けて前膝を送り込んで、踵から着地する。上体の強さを生かして投げていくフォームだが、前足の使い方は意識しているように感じた。 左腕のグラブを真っ直ぐ伸ばしていき、左胸に引き込んでいく。やや開きが早くなっているが、テークバックは小さく取って、出所を隠すことが出来ており、上半身の動きは問題ない。軸足にしっかりと体重を乗せることが出来ており、軸足をしっかりと押さえ付けることが出来ている。 そしてリリースに入る。スリークォーター気味に腕を振りぬいていくが、やや体から遠ざかった軌道になり、球持ちが優れた投手ではなく、バックスピンをかけて投げていく投手ではない。振るのではなく、体を回旋させて力強く腕を振っていく投手だ。 最後のフィニッシュでも膝が割れており、体重が乗りにくいフィニッシュ。極端な上体投げというわけではないが、ただ彼は下半身を沈み込ませて投げる投手ではないことは確かであり、体の開きを防ぐことを意識し、強く腕が振れることを意識して、スピードを出している。 上体の強さで投げていく投手に見えるが、投球内容は粗っぽさがない。目線の位置が安定し、軸足にしっかりと体重を乗せて、体重移動に移行出来るので、安定する。変化球についてはフォーク、カーブは向いていない。スライダー、チェンジアップ、ツーシームといった横系統の変化球向きではないだろうか。
更新日時:2011.12.13
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