後藤田 崇作選手 (鳴門)

後藤田 崇作

球歴:鳴門

都道府県:徳島

ポジション:投手

投打:右 / 右

身長:178.0 cm

体重:75.0 kg

学年:卒業

寸評

 鳴門のエース。スピードは130キロ前半だが、技巧派として分類するならば優秀な投手かもしれない。なんと彼は県大会までは防御率5.57と神宮大会の投球からすると考えられない防御率。それもそのはずで、彼が成長を見せたのは四国大会以降である。四国大会の防御率は1.93。35イニングを投げて7四死球と抜群の制球力を誇る。選抜がかかった大一番の準決勝で無四球1失点完投勝利を上げたのだから、伸び盛りの右腕ともいっていい彼に注目してもらいたい。 (投球スタイル)  右スリークォーターから投げ込む直球は常時130キロ~135キロ。スピードは平凡なのだが、コントロールが素晴らしい。キャッチャーミットを殆ど動かない位置にコントロール出来ている。130キロ前半ながら回転のかかった切れのあるストレートを投げることが出来ており、指先にしっかりと伝えることが出来ている。  まだ130キロ台だが、トレーニング次第で常時135キロ・140キロに伸ばすことは可能であり、彼には内外角低めに正確無比にコントロール出来る「135キロ~140キロ」を目指してもらいたい。構えたところにいかない145キロよりもよほど実戦的なのだ。  変化球はカーブ、スライダー、シュート、チェンジアップと横系統の変化球が中心。変化量は小さく、バットの芯を外して打たせて取る投球を見せる投手だ。時折混ぜるカーブが良いアクセントとなって投球に活きている。 (クイックタイム・フィールディング) クイックタイムは1.1秒~1.2秒前後と素早いクイックは出来ている。フィールディングの動きはまずまずであり、牽制はあまり入れていかない。 (配球) ・右打者 ストレートは両サイドに丹念に投げ分けていき、合間にスライダー、チェンジアップ、シュート系の変化球を織り交ぜている。 ・左打者 外角中心にストレート、スライダー、シュートを中心に集めて構成していく。しっかりとコントロールが出来ており、打者の芯を外す投球が出来ている。 横系統の変化球で勝負していく投手。合間を見てカーブを混ぜていくが、もう少しストレートにメリハリをつけていくようになるとさらに打者から打ち難さを感じる投手になっていくのではないだろうか。 (投球フォーム)    セットポジションから始動する。左足をまっすぐ上げていき、右足を一本足で立つ。左足をショート方向へ伸ばしていき、着地していく。ステップ幅は狭く、捻りを入れないので、必然的に横の変化球向きのフォームになっていくのではないだろうか。  左腕のグラブをまっすぐ伸ばして捕手方向へ向けていく。目線の位置はぶれず、しっかりと狙いを定める。テークバックを小さく取っていき、スリークォーター気味に腕を振り抜いていく。リリースでは打者寄りで離すことが出来ており、球持ち自体は良い。指先にしっかりと力を伝えることが出来ており、繊細な投手であることがうかがえる。そして最後のフィニッシュでは首が動いてしまうぐらいに振り抜く。ただ投げ終わった後に首が動いてしまうのは打球反応に遅れやすいので気を付けていきたい。  無駄な動きを省いたコンパクトなフォーム。捻りが小さいので、横向きの変化球向きか。こういうフォームはオーバーハンドのフォームと比べると打者との間合いが合ってしまうと捉えられる可能性は高いので、どう封じていくかは彼の投球センス次第だ。 スムーズな体重移動を意識し、球持ちを意識して、精密な制球力を作り上げるフォームに築き上げていってほしい。
更新日時:2011.12.14

将来の可能性

 横の変化球を使う技巧派投手としては優秀な投手。無駄を省いたコンパクトなフォームを土台にさらに緻密な制球力に球威を加えていき、球速差を付けるメリハリが取れる投球を目指してもらいたい。  高卒プロタイプではないが、彼のような技巧派投手というのは大人の肉体になっていくに従って球速、球威も伸びていけば、大人の打者とも渡り合える可能性も出てくるだろう。今後も注目しつづけていきたい右腕である。
更新日時:2011.12.14

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