岩本 輝選手 (南陽工)
寸評
2年春にセンバツベスト8入り。同校31年ぶりの快挙だった。 当時岩本の背番号は10番。それでも1年秋からエースで、中国大会での3完投を機に一皮むけた。センバツ2回戦で優勝候補の一角に挙げられていたPL学園を、延長10回1失点に抑え込んだ。相手投手(中野隆之投手、現・関西国際大)は9回無安打無得点。甲子園は、地元の勝利と記録達成を期待する雰囲気で、南陽工にとっては完全アウェーだった。それでも岩本は動じない。何度走者を背負っても、自分のペースで粘り強く投げられるメンタルの強さを見せつけた。 順調だった矢先、昨秋の山口県大会地区予選で敗退。まさかの敗戦に一念発起し、今春は県大会準優勝で中国大会出場を決めている。初戦は左腕・石田健大投手を擁する広島工。まずはここでどんなピッチングを見せてくれるか楽しみだ。そして、混戦の夏を勝ち抜き、再び甲子園に戻ってきてほしい。 (写真は1年秋の中国大会より)
更新日時:2010.05.29
将来の可能性
岩本は1年時からスピードよりもキレや制球力にこだわりを持ってきた。 一番の見どころは球持ちのいい美しい投球フォーム。ストレートが手元で伸び、数字以上の速さを感じるのは間違いない。 また変化球も多彩で、特に決め球のフォークとスライダーのコンビネーションが光る。 今春の山口県大会を視察するスカウトもいたが、夏にピークを持っていきたいところだ。
更新日時:2010.05.29