Interview

増田珠(横浜)「次はトップチームで侍ジャパンのユニフォームに袖を通すことができる選手に」

2017.09.10

 現地時間9月9日、第28回WBSC U-18ベースボールワールドカップ8日目。カナダに敗れた侍ジャパンU-18代表は韓国と対戦。しかし4対6で敗れ、3位決定戦に回ることとなった。今回は主力打者として期待されながらも15打数1安打に終わり、悔しい打撃に終わった増田珠横浜)。胸の内を明かしてもらった。

今まで経験したことがないような不調の長さだった

増田珠(横浜)「次はトップチームで侍ジャパンのユニフォームに袖を通すことができる選手に」 | 高校野球ドットコム

増田珠(横浜)

 増田は今大会出場20人の中で、唯一、侍ジャパンU-15代表入りを経験していた選手である。第2回 IBAF 15 Uベースボールワールドカップでは7位に終わったが、当時、鹿取義隆監督(現・巨人GM)が高く評価していたのが4番センターとして出場した増田だった。増田は「U-18でもユニフォームを背負いたいと思いましたし、その一心で3年間やってきました」と代表入りしたい思いはとりわけ強かった。そして高校3年になって念願のU-18代表入りし、再び侍ジャパンのユニフォームに袖を通し、今度は世界一を目指して臨んだ今大会だった。

 しかし今大会に入ってなかなか調子が上がらない。15打数1安打に終わり、増田らしくない打撃が続いた。増田は「なんて言葉にしていいのか、分からないですけど、今まで経験したことがない調子の悪さでした」と自分の状態を明かす。
「木製バットの影響というより、メンタルが大きいと思います。調子が悪い打ち方がちょうど大会に入ってしまいましたね。こういう時は自分の頭の中で整理をして、それを体現することができていました。今大会はそれができませんでしたね」

 増田は海外の速い投手に対応しようと、早めにタイミングを取ろうとしたことがドツボにはまった。トップを形成する前に、体が突っ込んで振ってしまう癖を直そうとしてやってきた。しかしそれがうまくいかず、また体が突っ込み増田らしくないバッティングが続いた。

 だがこの経験は、今後の野球人生に大きく生きると考えている。
「本当にレベルが高く、凄いボールを投げる投手ばかりでした。負けたことはすごく悔しいですけど、今後の向上心につながっていくと思っています」
早くから強いプロ志望を抱いていた増田。実力が高い投手が揃う真剣勝負ができたことは、プロで活躍する上で、大事な経験だったかもしれない。いずれはトップチームでプレーできる選手となりたいと誓った増田。

 いつかこのU-18の苦しみが力となったと振り返られるようなプレーヤーへ成長することを期待したい。それが実現した時、3度目の侍ジャパンのユニフォームに袖を通すことができるはずだ。

(取材/文・河嶋 宗一

増田珠(横浜)「次はトップチームで侍ジャパンのユニフォームに袖を通すことができる選手に」 | 高校野球ドットコム
注目記事
第28回 WBSC U-18ベースボールワールドカップ 特設サイト

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.05.28

春の福岡地区を制した沖学園(福岡)、勝利のカギは異例の「決勝直前沖縄合宿」だった

2024.05.28

【大分】佐伯鶴城は4戦3勝、杵築は4戦で1勝<強化試合>

2024.05.28

【鹿児島NHK選抜大会】川内商工が2試合連続逆転サヨナラ勝ち!雨のため2試合が継続試合

2024.05.28

【鹿児島NHK選抜大会】錦江湾が1点差勝利!出水工の追い上げ、あと1点及ばず

2024.05.28

【北海道】北海が逆転勝利、27連勝で4季連続V達成<春季全道大会>

2024.05.25

【関東】白鷗大足利が初、逆転サヨナラの常総学院は15年ぶり決勝<春季地区大会>

2024.05.25

【熊本】九州学院、熊本工が決勝へ<NHK旗>

2024.05.25

首都2部優勝の武蔵大の新入生に浦和学院の大型左腕、左の強打者、昌平の主軸打者など埼玉の強豪校の逸材が入部!

2024.05.25

【岩手】盛岡大附がサヨナラ、花巻東がコールドで決勝進出、東北大会出場へ<春季大会>

2024.05.26

【春季関東大会】常総学院・中村虎汰郎が二刀流の活躍で決勝進出に貢献!9回にはサヨナラに繋がるヒット!投手としてはセンバツ後に再転向で連日の好リリーフ!

2024.04.29

【福島】東日本国際大昌平、磐城、会津北嶺、会津学鳳が県大会切符<春季県大会支部予選>

2024.05.21

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.04.29

【岩手】盛岡中央、釜石、水沢が初戦を突破<春季地区予選>

2024.05.15

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.05.13

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在29地区が決定、愛媛の第1シードは松山商