試合レポート

聖望学園vs東京成徳大深谷

2015.05.05

序盤で試合を決める攻撃力!聖望学園が関東大会へ出場!

勝利に導く3打点を叩き出した3番打者・菊地(聖望学園)

 埼玉県の残り1枠の関東大会出場を懸けた3位決定戦は聖望学園vs東京成徳大深谷のカードに。
両チームこの県大会は大差で勝利した試合はなく、自分達の得意な試合展開に持ちこめるかが勝利のカギを握っている。

 1回表、聖望学園打線が東京成徳大深谷の先発・落合に襲いかかる。
1番・大野泰が四球を選ぶ。2番・川田が右前に安打を放ち、一塁走者の大野泰は三塁へ。試合開始から5分足らずで無死一、三塁のチャンスを作る。ここで3番・菊地がセンターへ犠牲フライを打ち上げ先制。なおも二死三塁から5番・平湯が左前安打を放ち、追加点を挙げる。聖望学園が初回で2点を先制する。

 聖望学園は2回表にも二死から、8番・平柳がセンターオーバーの三塁打を放ちチャンスメイク。ここで9番・先発投手でもある松本の適時打で追加点が入る。なおも後続が繋ぎ、二死満塁のチャンスで3番・菊地の2点タイムリーで、2人の走者が生還。2回終了時点で5点リードと東京成徳大深谷を突き放す。
さらに4回表には、二死一、三塁から4番・大野亮が右前安打を放ち、1点追加。序盤から聖望学園が6点リードと攻撃で圧倒する。
聖望学園は二死からでもチャンスメイクできる打撃力に加え、走者一塁からワンヒットで三塁まで進塁できる走塁なども相手にとって脅威になっており、ここまでは聖望学園が抜け目ない攻撃で試合を進めている。

2015年度 春季高校野球大会 特設サイト
【ひとまとめ】2015年の全国各地の高校野球を占う!

エースで主将の落合(東京成徳大深谷)

 初の関東大会出場に向けて、反撃したい東京成徳大深谷
聖望学園・右サイドスローの松本投手から安打を放つが後続が続かない。松本投手の丁寧に投げ分けられる制球に対し、完全に打者は打たされている。

 ここまで苦しい攻撃が続いていた東京成徳大深谷打線が7回、ついに松本を捉えた。
2本の安打と四球で一死満塁とこの試合、初めてのチャンス。聖望学園・松本投手はこの試合唯一と言っていいぐらい制球が甘くなった。迎えるは1番・高橋。第一打席には二塁打も放っている高橋は期待に応え、外寄りの球を右中間へ二塁打を打つ。この二塁打で走者3人が生還。6対3と聖望学園にじわりと詰め寄る。初の関東大会出場へ向けて、相手ペースで試合が進んでいることからこのままでは終われないという気持ちが伝わる一打であった。

 東京成徳大深谷・落合投手も5回以降は立ち直り、聖望学園打線を2安打に抑え、逆転勝利に向けて流れを持ってきた投球で打線の奮起を待つ。
だが8、9回の攻撃で松本投手を捉えることができず試合終了。
聖望学園が6対3で東京成徳大深谷に勝利し、関東大会出場を決めた。

 序盤の聖望学園の攻撃が試合を決める形になった。しかし、後半はやや早打ちが目立ち攻撃が淡白になってしまった。制球眼が優れている打者が多いだけに、関東大会では試合終了まで安定した戦いを見せて勝利を掴みたい。

 東京成徳大深谷は17人でベスト4進出は夏への収穫になった。今夏のダークホースとなる高校であろう。
この結果が夏でも本物だったと証明できるように、優勝に向けて照準を合わせた練習が必要になってくる。

(文=高校野球ドットコム編集部)

2015年度 春季高校野球大会 特設サイト
【ひとまとめ】2015年の全国各地の高校野球を占う!

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.06.15

西東京大会は激戦ブロックが続出!昨夏甲子園出場の日大三は国士舘と同ブロック!【2024年夏の甲子園】

2024.06.15

東東京の横綱に上り詰めた帝京、関東一の軌跡~前田三夫と小倉全由、2人の名将~【東西東京大会50周年物語③】

2024.06.15

【福島】日大東北がサヨナラ勝ち、帝京安積はコールド勝ちで4強入り<春季支部選手権大会>

2024.06.15

今年の東京は「スラッガー大豊作世代」! 超進学校に現れた「プロ入り明言」の二刀流、木製で本塁打量産の早実のスラッガーなどが夏を盛り上げる【注目選手リスト】

2024.06.15

“超不人気”だった東京の高校野球を「3つの出来事」が変えた! 東京ローカルチーム・桜美林の全国制覇、都立高の甲子園出場、そして……【東西東京大会50周年物語②】

2024.06.14

【福岡】九州国際大付は小倉商、東海大福岡は小倉南、春日は大川樟風、福岡大大濠は輝翔館と対戦【2024夏の甲子園】

2024.06.11

センバツ出場・東北のレギュラー左翼手がプロボクサー挑戦へ! エースはENEOS、主力は國學院大、国士舘大などへ進学【卒業生進路】

2024.06.14

15日に夏の甲子園抽選会!超激戦区・愛知が誇る逸材を一挙紹介!素材の宝庫・愛工大名電、中京大中京の149キロ右腕…そしてモイセエフはどこまで成長したのか?今年も全国クラスの逸材が点在!【注目選手リスト】

2024.06.11

【北海道】十勝支部は12日に抽選会!帯広大谷、白樺学園の初戦の相手に注目<夏の甲子園予選組み合わせ>

2024.06.11

【北海道】旭川支部の抽選会は12日!旭川実、旭川志峯など強豪の初戦の相手に注目<夏の甲子園予選組み合わせ>

2024.05.21

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.05.21

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在33地区が決定、岩手では花巻東、秋田では横手清陵などがシードを獲得〈5月20日〉

2024.05.19

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在30地区が決定、青森では青森山田、八戸学院光星がシード獲得

2024.05.31

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在34地区が決定、佐賀では佐賀北、唐津商、有田工、龍谷がシードに

2024.05.20

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在31地区が決定、宮城では古川学園、仙台南、岩手では盛岡大附、秋田では秋田商などがシードを獲得