News

春夏通算で13度甲子園に導いた日本文理の大井道夫監督が今年度限りで退任

2017.02.03

春夏通算で13度甲子園に導いた日本文理の大井道夫監督が今年度限りで退任 | 高校野球ドットコム

今年度限りで退任する大井道夫監督(日本文理)

春夏通算で13度の甲子園に導いた日本文理の大井道夫監督が今年度限りで退任

 日本文理(新潟)の大井道夫監督が今年度限りで退任することとなった。

 まさに新潟県の高校野球レベルを一気に引き上げた人物だ。高校時代(宇都宮工)は夏の甲子園で準優勝投手(1959年)に輝くなど選手としても素晴らしい実績のある大井監督。1986年、日本文理の監督に就任。その頃は部員も10数人しかいないところからスタート。指導法も手取り足取りの指導から、選手に考えさせる指導法へシフトチェンジをしていくと、徐々にチーム力をつけていく。1997年夏に甲子園初出場を果たした日本文理は、2000年以降、春夏通算12回の甲子園出場。2009年夏は快進撃を見せ、決勝進出。

 決勝戦の中京大中京戦では、10対4とリードされて迎えた9回、二死から猛反撃で1点差としてスタンドを大いに沸かせ、歴史に残る名勝負となった。以降、新潟県の学校が北信越大会でも上位に勝ち進んだり、新潟県の代表校が甲子園でもパワフルな野球を見せるなど、新潟県の高校野球はここ数年で、大きくレベルアップした。

 また投手育成にも定評があり、2014年、横浜DeNAに入団した飯塚悟史も大井監督の指導法によりプロ入りを実現させた投手だ。飯塚は高校1年までは最速145キロを誇る速球派右腕だったが、故障も多く、制球難に苦しんでいた時期もあり、大井監督は勝てる投手になるためにはどうすればいいのか?と飯塚に問いかけた。そして飯塚は自らスピードへのこだわりを捨て、制球力重視の投球にシフトチェンジ。結果として、飯塚は二季連続甲子園出場、2014年夏は甲子園ベスト4に導くまでの投手へ成長した。

 昨秋は北信越大会ベスト4まで勝ち進んだが、逆転負け。準決勝高岡商戦が最後の采配となった。

 後任は日本文理の初の甲子園出場メンバーで、東洋大出身の鈴木崇コーチが務める予定だ。

 

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.05.27

【鹿児島NHK選抜大会】出水工が延長に及ぶ激戦を制して、サヨナラ勝ち

2024.05.28

春の福岡地区を制した沖学園(福岡)、勝利のカギは異例の「決勝直前沖縄合宿」だった

2024.05.28

【鹿児島NHK選抜大会】川内商工が2試合連続逆転サヨナラ勝ち!雨のため2試合が継続試合

2024.05.27

【鹿児島NHK選抜大会】樟南vs鹿児島商 かつて「御三家対決」は、樟南が逆転勝利!

2024.05.27

【鹿児島NHK選抜大会】鹿児島実が大島に完封勝利

2024.05.22

【春季関東大会】センバツVの両エース打ちで勝利に貢献!逆転タイムリー放った池田翔吾(常総学院)は指揮官も絶賛の打棒の持ち主!

2024.05.25

【関東】白鷗大足利が初、逆転サヨナラの常総学院は15年ぶり決勝<春季地区大会>

2024.05.26

【春季関東大会】常総学院・中村虎汰郎が二刀流の活躍で決勝進出に貢献!9回にはサヨナラに繋がるヒット!投手としてはセンバツ後に再転向で連日の好リリーフ!

2024.05.25

【熊本】九州学院、熊本工が決勝へ<NHK旗>

2024.05.22

【愛知・全三河大会】三河地区の強豪・愛知産大三河が復活の兆し!豊川を下した安城も機動力は脅威

2024.04.29

【福島】東日本国際大昌平、磐城、会津北嶺、会津学鳳が県大会切符<春季県大会支部予選>

2024.05.21

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.04.29

【岩手】盛岡中央、釜石、水沢が初戦を突破<春季地区予選>

2024.05.15

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.05.13

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在29地区が決定、愛媛の第1シードは松山商