試合レポート

都立五日市・都立農業・都立八王子桑志・都立南多摩中等教育vs都立荒川工・都立両国

2023.03.19

連合チーム同士の対決は、4校連合が昨夏からのまとまりを見せて大勝

都立五日市・都立農業・都立八王子桑志・都立南多摩中等教育vs都立荒川工・都立両国 | 高校野球ドットコム
4種類のユニフォームが並ぶ連合チーム

<春季都大会1次予選:「都立農業・都立南多摩中等教育・都立八王子桑志・都立五日市」連合21-1「都立荒川工・都立両国」連合>◇19日◇代表決定戦◇錦城学園グラウンド

 連合チーム同士の対決となった、第8ブロックBの代表決定戦は都立荒川工・都立両国の連合チームと、西東京で多摩地区の都立五日市・都立農業・都立八王子桑志・都立南多摩中等教育の4校連合である。都立荒川工都立両国は、夏の大会はそれぞれ単独で出場できていたのだが、3年生が抜けた昨秋からはこの両校で連合チームを組んでいる。4校連合は、昨夏の西東京大会もこの4校で参加している。そして、秋も同じ4校で組んでの出場となっており、3大会目の同一校4校での連合チームとなった。

 都立荒川工・都立両国は初戦では都立駒場を下しての進出だ。4校連合の方は1回戦は組み合わせで不戦勝となり、この試合がこの春の初公式戦となる。それでも、3大会目でもあり、ある程度は気心が知れているともいえようか。何とか、このチームとしての大会初勝利を目指したいところである。

 初回はお互いに落ち着いた滑り出しだったが、2回に4校連合は先頭の4番尾脇のランニング本塁打から火がついて相手失策や死球も重なり、打者13人、尾脇と宮崎という中軸の連続二塁打などもあって大量8点。一気にリードを広げた。

 さらに、3回にも打者10人と猛攻は続き、どんどんと攻め込んでいき、長打はなかったものの1番須江の巧みなバント安打を含めて5安打2失策に野選もあって、さらに6点。都立荒川工・都立両国は4回に何とか1点を返したものの、その裏にも4校連合はまたしても須江の巧みなバント安打など、やりたい放題という感じになってしまい、7点を奪った。

 4校連合は、中軸を打つバッテリーに1番須江など都立農業の選手たちがメインになっているが、都立南多摩中等教育の選手も3人スタメンに名を連ね、3番には都立五日市の青木が入っている。昨夏から、同じ連合チームとして戦ってきているということもあり、チームとしてのまとまりは十分に感じられた。声掛けなども含めて、単独チームではないかと思わせるくらいのものであった。

 都立農業は[stadium]府中市民球場[/stadium]の隣に学校があり、東京ドームが2つ半くらい入るといわれるくらいに広いキャンパスを有しているという。もっとも、その大半は学校の性質上、畑など農園のようにして使用されているが、その奥にグラウンドもあるということだ。

 この日、5イニングを2安打1失点に抑えて、打っても4番の尾脇投手は3安打。身長180センチのしなやかな左腕で、角度もあって、制球も悪くなくて、そうは打たれないかなという印象だった。「一冬越えて、ようやくしっかりと投げられるようになってきた」ということだったが、4回、5回はやや疲れを見せて、スタミナにいくらかの不安を感じさせたものの、好投だったといっていいであろう。

 これで、4校連合チームとして昨夏から戦ってきたが、初めて公式戦に勝利することができた。こうした結果もまた、1つの自信となっていっているといっていいところであろう。4月からは、新入部員が入ってきたら、単独チームとして夏の大会に出場できる可能性もある。ただ、この連合チームとしてのまとまりもあるので、複雑なところでもあろうか。

(取材=手束 仁

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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