試合レポート

川崎北vs向の岡工

2019.07.13

大技小技を絡めた川崎北が18得点!5回コールドで3回戦へ!!

 [stadium]サーティーフォー相模原球場[/stadium]の第二試合。
川崎北vs向の岡工業の一戦は、川崎北が猛打を振るい試合を優位に進める結果となった。

 川崎北の先発は背番号11の横山。右のスリークォーターから丁寧にコーナーを突く。球速は出ておらず、フォームがゆったりしているためタイミングが取りやすい印象。その立ち上がり、簡単に二死を奪う。しかし連続の四球を与えてしまい二死一、二塁のピンチを招く。ここで、5番・渡辺は上手くライト前に運ぶがライトを守る長澤が一塁へ送球。これが、間一髪アウトのライトゴロ。不安な立ち上がりを横山は無失点で凌ぐ。

 向の岡工業先発は、背番号6の小山がマウンドに上がる。
川崎北打線は、初回から打者一巡の猛威を振るう。先頭の森川が出塁を果たすと、2番の二村の打席で森川が盗塁を決める。その後、一死、三塁となり4番・伊藤が打席へ。甘く入った球を逆方向。これが、ライトオーバーのタイムリースリーベースで2点を川崎北が先制。続く5番・長澤、6番・勝又のタイムリーなどで、この回一挙6点を挙げる。

 初回に6点を失った先発・小山。2回裏、先頭の森川にショート強襲のヒットを許す。盗塁とヒットで無死一、三塁のピンチを招く。ここで、3番・西浦が犠牲フライを放ち追加点を挙げて7点差とする。それでも向の岡工業先発・小山が粘り、無死一、三塁のピンチを最少失点で凌ぎ攻撃へリズムを。

 何とか、一矢報いたい向の岡工業。
この日、最大のチャンスは3回表の攻撃。9番・伊藤がライト前ヒットで出塁。この試合初の無死のランナーを出し盛り上がる向の岡工業。着実に点を返していきたい場面。1番・田原はバントでランナーを送ろうとするが、打ち上げてしまい失敗。一死、一塁となり打席には2番・寺嶋が打席に立つ。寺嶋の打球は、強烈なサードへの当たり。これを相手サードが好捕して併殺打となり、無死のランナーを活かすことが出来ない。

 5回表の向の岡工業攻撃。
この時点で、18対0と5回コールド条件が満たされているため9得点が必須となる。
そこに立ちふさがったのは、背番号1を付けた右腕・森俊太であった。スライダーや抜いたカーブでカウントを稼いでいく投球スタイル。球速差を活かした投球、そして配球へとなっており向の岡工業打線のバットが空を切った。

 試合は18対0で川崎北が勝利を収め3回戦進出。
初回から打者一巡を見せた川崎北打線が一気に試合を決める試合運びに。長打はある程度出てはいるが、小技を絡めた得点も多く目立った。積極的な盗塁で塁を陥れたり、スクイズを決めて得点を重ねるなど抜かりの無い攻撃で次へ繋げた。

 一方、敗れた向の岡工業は記録に残らないエラーで出塁を許す場面が多数あった。
記録は強襲ヒットではあるが、捕れていてもおかしくない打球。四死球などが尾を引き、失点を重ねるパターンが数多くあった。ミスはどのチームにも出ることである。そのミスを一つでも減らしていくことが勝利への近道だと感じるだろう。それでも、サードの渡辺を筆頭に活気があり見ごたえを感じた一戦であった。

 川崎北鎌倉学園との試合が決まった。小技を絡めてきながら戦うスタイルを貫ければ、勝機は手の届く所に見えてくるはず。

(文=編集部)

 

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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