鎌倉学園vs足柄
【鎌倉学園 VS 足柄】 ~鎌倉学園が大勝し、4回戦へ~
松丸(鎌倉学園)
[stadium]保土ヶ谷球場[/stadium]の第2試合は、鎌倉学園VS足柄。
第1シードの鎌倉学園は、昨年の秋季大会では、あと一歩の所で関東大会への出場を逃したが、横浜を15-8のコールドで下すなど、県内での実力はトップレベルと言っていいだろう。対する足柄も、2回戦では公立の実力校、桜丘に8-0と快勝して3回戦に駒を進めてきた。
気温18.9℃、湿度55%、南の風6.9m/sと、打者にとって追い風となる気象コンディションで試合が始まった。
足柄の先発は左腕の大塚。ソフトバンクの和田毅にやや似た投球フォームで、左腕が遅れて出てきて球が見えにくいと思われたが、鎌倉学園打線は序盤から大塚を攻略する。2回表、6番相澤のセンター前ヒットと7番遠藤の四球で無死1、2塁とチャンスを作ると、8番大浦は前へ詰めてきたファーストの頭上を越す送りバント。セカンドがフォースアウトとなって一死1、3塁から9番徳田は三振に倒れるが、1番磯崎が3遊間を破るクリーンヒットで1点を先制。さらに2番玉野のショート内野安打で満塁となった所で、3番新倉はストレートの四球で押し出しとなり、2点目が入る。さらに3回表には、先頭の5番中野の左中間のホームランの後、6番相澤の2打席連続のセンター前ヒットと7番遠藤の四球、さらに8番大浦のスリーバントでランナー2、3塁となり、9番徳田のセカンド後方へポトリと落ちるヒットで計3点を追加する。
続く4回表、鎌倉学園は制球に苦しむ足柄の2番手投手、鍵和田から3つの四球とワイルドピッチで6点目、さらに2つの四死球で押し出しの7点目を入れる。さらに2番玉野の3遊間を破るヒットをレフトが後逸。走者一掃となって打者走者までもが還り、4点を追加。続く3番新倉にもレフト前のヒットが出た所で、足柄ベンチは、3番手投手として松村をマウンドに送る。しかし、松村も3連続四球で押し出しの後、7番遠藤にレフトオーバーの2塁打、さらに代打の佐久間にサード頭上を越えるレフト前ヒット打たれ、この回だけで足柄は鎌倉学園に計11点を献上してしまった。
一方、鎌倉学園の投手陣は足柄打線に得点のチャンスを与えず、許したヒットは6番松村のピッチャー強襲の1安打のみ。大浦、赤塚の完封リレーで鎌倉学園が足柄を16-0の5回コールドで下した。
鎌倉学園は投打で足柄を圧倒。特に先発の大浦は、打者11人に対し、7つの三振を奪う快投だった。球種はほとんどがストレートだったが、これからは上位に進出するために、真っすぐ一辺倒ではなく、配給を工夫してくるだろう。一冬越えて、昨年以上にチームの厚みが増しており、今大会の優勝候補の一角と言えそうである。
一方の足柄は、四死球とエラーによる大量失点が悔やまれた。
勝った鎌倉学園は、4回戦で法政二高と対戦する。
(文=松田 祥二郎)