試合レポート

京葉vs東総工

2013.07.14

終盤8回の大逆転!京葉が5回戦進出を決める

 いよいよ4回戦に突入した千葉県大会8日目。[stadium]青葉の森スポーツプラザ野球場[/stadium]第2試合は、京葉東総工の対戦。終盤にドラマが待っていた。

 先制したのは東総工。4回表、一死から5番・栗林大輔、6番・伊藤一希、が連続内野安打で出塁し、一死一二塁のチャンスを作る。続く7番・伊藤真輝がライトへ2点適時二塁打を放ち、2点を先制。続く5回にも3番・髙橋郁緒のライトフェンス直撃の適時三塁打で1点を追加。試合の流れを大きく引き寄せる。

 対する京葉は6回裏、4番・荒木将輝の適時二塁打で1点を返した後の7回裏。エラーと四球で出塁した走者を犠打で送り、一死二、三塁。ここで打席に入った9番・渡部圭太がセンターへ犠飛を放ち、ノーヒットで1点を追加。続く1番・髙品優は強烈なライナーを放つも東総工先発・山田将也のグラブにちょうど収まり、さらなる追加点はならず。しかし、じわりじわりと東総工にプレッシャーをかけ続けていく。

 そして、2対4と京葉2点ビハインドで迎えた8回裏。この試合、東総工先発のマウンドにのぼりここまで好投を続けてきた山田将也にも、さすがに疲れが見えてきた。7回あたりから、なかなかストライクが入らない。この回も2番・福村涼介、3番・髙橋雅樹に連続四球を与え、無死一、二塁とピンチを迎える。さらに一死後、5番・時田貴博にも四球を与え、一死満塁とピンチを広げてしまう。
 東総工はここで二番手・寺島貴樹をマウンドに送り出す。対する京葉の打者は、6番・早川匠寿。総立ち状態で早川に期待をかける京葉スタンド。必死に祈る東総工スタンド。球場全体が固唾をのんで見つめる中、早川が放った打球は右中間、一番深い所を破る走者一掃の3点適時三塁打。さらに早川はバッテリーエラーの間に本塁へ還り、この回4点目。8回裏、土壇場に一気に4得点を挙げた京葉が、逆転に成功する。
 こうなるともう一気に京葉ペース。9回表の東総工の攻撃を三者凡退に抑え、苦しみながらも逆転で勝利を手にし、5回戦進出を決めた。

 終始押し気味に試合を進め、勝利まであと一歩に迫りながら惜しくも敗れた東総工。先発の山田が苦しみ始めた時にも、捕手の熱田郁弥が必死でタイムを取り試合を落ち着かせようとしていた時にも、ブルペンで準備をしている投手はいたが、この試合では、交代のタイミングが難しかった。高校野球の怖さを実感できる試合であった。

(文:編集部)

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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