大府vs安城農林
大府、打線が繋がり5回コールド勝ち!
安城農林を率いる倉見徳人監督は2009年の中京大中京が甲子園優勝を決めた時の三塁コーチャーだ。まだ23歳ながら、激戦の愛知大会でベスト16まで進出させた手腕は見事だろう。
だが試合は大府が序盤に主導権を握り、安城農林に自分達の野球をさせなかった。
大府は2回裏、5番榊原 慎之介(3年)が右前安打を放つと6番村井 崇(3年)が中越え三塁打を放ち、1点を先制。
さらに7番森 上知(3年)の犠飛で2点目。二死から9番伊藤 敬太(3年)が右横線の三塁打を放ち、二死三塁から1番松尾 海里(3年)が相手の敵失を誘う強烈なゴロを放ち、3点を先行する。
3回裏にも、無死満塁のチャンスを作り、7番森の中犠飛で1点を追加。二塁走者はこの間に三塁に進塁し、8番古池 弘和(3年)のスクイズで1点を追加。二死二塁から9番伊藤の左前適時打でさらに1点を追加した。
4回裏には2番河野 浩之(3年)が中前安打で出塁。盗塁を仕掛け、一死二塁となって、4番稲生 達也(2年)の適時二塁打で、1点を追加。5番榊原の左越え適時二塁打で、8対0。さらに6番村井の適時打で、9対0。
5回裏には二死一、二塁から5番榊原の左前適時打で10対0。
大府が5回コールド勝ちで、ベスト8進出を決めた。
大府は打線がつながり、ベスト8進出。甘い球を捉える能力が高く、畳みかける打撃が見事だった。
準々決勝では豊川を破った東邦と対戦することが決まった。東邦相手に連打で投手陣を打ち崩すことが出来るか。
安城農林とすれば、自分達がやりたい野球が出来ずに終わり悔しい敗戦となった。ベスト16となると強豪が集まる。そこで相手に屈しない「粘り強い戦い」が出来るかが課題になるだろう。
ベンチ入り20人中、13人が1、2年生の若いチーム。安城農林の挑戦は、ここから始まる。
(文=河嶋宗一)