生光学園vs阿南高専
第3シード生光学園、阿南高専の猛迫しのぎベスト8入り！
この試合、敗れたものの阿南高専の戦いは見事だった。
2回表二死一塁から8番・山川進一郎遊撃手（2年）が左中間を深々と破った同点二塁打。8回表二死無走者から2番・小川直哉左翼手（3年）が口火を切った4連打2得点。
しかも、そのいずれもが高い金属音を響かせる快心の当たり。これは彼らが生光学園の大黒柱・徳田誉顕（3年）攻略に相当の力を注いできたからこそもたらされたものであろう。
ただ、そこで粘れるのが今の生光学園の強さだ。9回表には二死一塁から小川に一、ニ塁間の当たりを打たれるも、身を挺して内野安打に留める隠れた大ファインプレーでチームを救ったのは、北林和也二塁手（3年）。彼を筆頭とした無失策のディフェンスと、10安打されながら要所を締めた徳田のピッチングで守り勝ち。そこに勝負弱かったこれまでの姿はない。
これで昨秋のベスト4、今春の優勝に続き3大県大会全てでベスト8入り以上を果たした現チーム。全国唯一の私学甲子園出場空白県返上と甲子園初出場を目指す生光学園の悲願達成は、試合をおうごとに現実味を帯びている。
(文=寺下 友徳)
