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【広島】鈴木が全部門を独占、若手野手が台頭してきたシーズンでもあった

2021.12.16

【広島】鈴木が全部門を独占、若手野手が台頭してきたシーズンでもあった | 高校野球ドットコム
広島・鈴木 誠也外野手

 2021年シーズンが終了した。東京五輪があり変則日程ながら2年ぶりに143試合が行われ、セ・リーグはヤクルト、パ・リーグはオリックスが前年最下位からの優勝となった。日本シリーズは優勝チーム同士の対戦となり、ヤクルトが4勝2敗で20年ぶりの日本一に輝いた。

 両リーグのタイトルは確定したが、12球団各チームの中でのランキングはどうだったのか。今季のデータを振り返り、投手、打者に分けてランキングを紹介していく。

 今回は広島の打者。チームは惜しくもAクラスに届かず4位に終わった。シーズン終盤は巨人を猛追したが届かなかった。しかし、チーム打率.264はセ・リーグトップで、1265安打もリーグトップ。良く打ったが、得点が3位、本塁打は4位、打点も3位タイ。打率が勝利にうまく結びつかなかった。

 個人成績では鈴木がチームトップを独占した。

 打率ではリーグの2トップが広島2トップとなった。坂倉と小園は初の規定打席到達で、坂倉は初の3割を達成。小園は初の3割にほんのあと一歩だった。チーム最多安打は144安打の西川だった。

 

<打率ランキング上位>(規定打席到達者=試合数 × 3.1)
1位 鈴木 誠也 .317(533打席435打数138安打)
2位 坂倉 将吾 .315(484打席422打数133安打)
3位 小園 海斗 .298(481打席449打数134安打)
4位 西川 龍馬 .286(551打席504打数144安打)
5位 菊池 涼介 .277(542打席494打数137安打)

 本塁打でも鈴木がトップ。38本塁打はキャリアハイで本塁打王にあと1本だった。菊池は6年連続2ケタ本塁打をマーク。坂倉と林は初の2ケタ本塁打となった。

<本塁打上位ランキング>
1位 鈴木 誠也 38(278塁打、長打率.639)
2位 菊池 涼介 16(212塁打、長打率.429)
3位 坂倉 将吾 12(197塁打、長打率.467)
3位 西川 龍馬 12(201塁打、長打率.399)
5位 林 晃汰 10(140塁打、長打率.392)

 打点でも鈴木がトップで、チーム「3冠王」。68打点の坂倉はキャリアハイ、菊池も2018年に並ぶ、自己最多タイの60打点をマークした。

<打点上位ランキング>
1位 鈴木 誠也 88(38本塁打、打率.317)
2位 坂倉 将吾 68(12本塁打、打率.315)
3位 菊池 涼介 60(16本塁打、打率.277)
3位 西川 龍馬 60(12本塁打、打率.286)
5位 林 晃汰 40(10本塁打、打率.266)

 得点でもやっぱり鈴木が1位。

<得点上位ランキング>
1位 鈴木 誠也 77(132試合138安打)
2位 小園 海斗 65(113試合134安打)
3位 菊池 涼介 64(132試合137安打)
4位 坂倉 将吾 58(132試合133安打)
5位 西川 龍馬 57(137試合144安打)

 出塁率はもちろん、鈴木がトップで、87四球、故意四球11もチームトップだった。

<出塁率上位ランキング>(規定打席到達者)
1位 鈴木 誠也 .433(533打席138安打87四球6死球)
2位 坂倉 将吾 .390(484打席133安打51四球4死球)
3位 西川 龍馬 .335(551打席144安打37四球2死球)
4位 菊池 涼介 .333(542打席137安打42四球1死球)
5位 小園 海斗 .320(481打席134安打13四球3死球)

 盗塁は1位に3人が並んだが、ここにも鈴木の名前が入っている。打って走っての大活躍だった。代走中心の起用だった曽根はシーズン無安打で9盗塁をマークした。

<盗塁上位ランキング>
1位 鈴木 誠也 9(132試合533打席4盗塁刺)
1位 野間 峻祥 9(74試合270打席1盗塁刺)
1位 曽根 海成 9(66試合6打席4盗塁刺)
4位 宇草 孔基 6(43試合158打席5盗塁刺)
5位 羽月 隆太郎 6(39試合117打席1盗塁刺)

 

 鈴木が6部門すべてでトップ(盗塁はトップタイ)に君臨した。不動の頼れる4番はしかし、メジャーへの移籍を希望しており、来季はいない可能性が高い。大きな柱が抜けることになるが、若手がしっかり育ってきているのは確か。投手陣はしっかりしているだけに、打線を引っ張った鈴木の穴をどう埋めるのか、注目される。


 12月2日現在の広島野手登録の支配下選手、自由契約選手は以下の通り。

<広島支配下選手>野手
(数字は背番号、カッコ内は出身高校)

【捕手】
22 中村 奨成(広島広陵)
27 會澤 翼水戸短大付
31 坂倉 将吾日大三
32 白濱 裕太(広島広陵)
40 磯村 嘉孝中京大中京
62 石原 貴規創志学園

【内野手】
00 曽根 海成京都国際
0 上本 崇司(広島広陵)
2 田中 広輔東海大相模
6 安部 友裕福岡工大城東
7 堂林 翔太中京大中京
33 菊池 涼介武蔵工大二
35 三好 匠九州国際大付
44 林 晃汰智辯和歌山
51 小園 海斗報徳学園
54 韮澤 雄也花咲徳栄
56 中神 拓都市立岐阜商
61 矢野 雅哉育英
69 羽月 隆太郎神村学園

【外野手】
1 鈴木 誠也二松学舎大附
5 長野 久義筑陽学園
37 野間 峻祥(村野工)
38 宇草 孔基常総学院
49 正隨 優弥大阪桐蔭
55 松山 竜平鹿屋中央
59 大盛 穂飛龍
63 西川 龍馬敦賀気比

<自由契約選手>
10 クロン
45 桒原 樹常葉菊川
96 メヒア
50 髙橋 大樹龍谷大平安
60 永井 敦士二松学舎大附

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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