大阪桐蔭vs鳴門
トーナメント表
・浦和学院、敦賀気比などが属するブロック
・大阪桐蔭、花巻東などが属するブロック
・ベスト8以上の組み合わせ
大阪桐蔭主将・星子天真 鮮やかスクイズ&マルチヒットの活躍!西谷監督も絶賛
大阪桐蔭・星子 天真
<第94回選抜高校野球大会:大阪桐蔭3-1鳴門>◇24日◇1回戦◇甲子園
大阪桐蔭らしい、手堅く粘り強い野球が投打で感じられた。
3回裏、2死二塁から2番・谷口 勇人外野手(3年)がセンターへの適時打を放ち先制点を挙げると、その後2死一、二塁から4番・海老根 優大外野手(3年)がライトへの適時二塁打を放ち追加点。鳴門(鳴門)の好左腕・冨田 遼弥投手(3年)を攻めて先制点をもぎ取った。
「防御率が良い、噂通りの投手でした。ブルペンでも非常に良いボールを投げていたので、ロースコアのゲームになるだろうなと考えていた。5回まで点は取れないだろうなと思っていたが、2点取れましたので保険にしながらいけました。谷口は、粘り強く会心の当たりではないですが、状態は上がっていたのでやってくれないかなと試合前に思っていた」(大阪桐蔭・西谷浩一監督)
また2対1で迎えた8回裏には、ここまで2本の二塁打を放っていた主将の7番・星子 天真内野手(3年)が、1死一、三塁からスクイズを敢行。決定的な3点目を挙げて試合を優位に進めた。
「天性のリーダーシップがある子。技術はもちろん、統率力のある子で、41人束になってやると毎日言っている。いいところで打ってくれて、いろんなことをやってくれた」
投げては先発の川原 嗣貴投手(3年)が、隙のない投球で鳴門打線を封じる。140キロ超の力のある直球にカットボールやカーブを織り交ぜ、相手に的を絞らせない。7回に1点は失ったが、崩れることなく安定した投球を続け、試合はそのまま3対1で大阪桐蔭が勝利して2回戦進出を決めた。
「川原は良い準備をしていました。秋に勝てはしましたが、川原本人は良いピッチングができず、前チームから投げていた者として下級生に負けられない気持ちがあったと思います。次の投手も準備していましたが、合っていなかったので最後までいけるかなと」
大会では口癖のように「一戦一戦目の前の相手を」と繰り返すが、今大会でも変わることはない。手堅く、粘り強く、慢心なき野球で初戦を突破した大阪桐蔭。次戦はベスト8をかけて広島商と対戦する。
(記事:栗崎 祐太朗)