佼成学園vs明大中野八王子
佼成学園の4番松下が勝負強い打撃を発揮!エース・青木も完封で春のシード権を獲得!
2本のタイムリーを打った松下(佼成学園)
明大中野八王子vs佼成学園とこの夏、ベスト8まで勝ち進んだ同士の対決。お互い打力があるチームで、打撃戦になることも予想されたが、試合内容は投手戦となった。試合は1回表、佼成学園は二死三塁から松下豪佑(2年)がチェンジアップを追とらえて中前適時打。さらに、3回表にも、松下は警戒されながらもストライクに入ったところを打ちにいき、見事に安打にした。
松下は前チームから主軸を打つ左の強打者。高校通算11本塁打を誇り、勝負強い打撃を見せてきた。2本のタイムリーについて松下は、「4番打者として、勝負強いところを見せなかったといけなかったので、なんとしても打ちたかった」と振り返った。
投げては青木翼(2年)が好投。右スリークォーターから投げ込む直球は常時125キロ~132キロ程度と決して速くないのだが、スライダー、カーブ、フォークを巧みに投げ分ける投手で、ピッチングができる投手。前チームのエース・桐生 昂汰を思い出させるような投球であった。「一番安定していた先輩でしたし、お手本となる先輩です」と語る青木は、最後までコーナーワークを存分にいかしたピッチングで、96球で完封勝利。二塁も踏ませない投球だった。「今日は本当に調子が良かったですし、自分の意図通りの投球ができました」と笑顔を見せる青木。これで本格派左腕・中村陸人が控えているのだから、今年も粒ぞろいの投手陣である。
今年は打力も高く、身体能力が抜群の大型センター・岸本、初戦の堀越戦で左中間へ特大弾を放った平澤飛龍など長打が打てる打者がそろっている。1年夏から4番を打ち、チームトップの高校通算15本塁打を打っている平澤が6番を打っているのが恐ろしい。
変化球を巧みに投げ分ける進藤駿の攻めに苦しんだが、いろいろなタイプの投手にも対応できる技術を身に付けると、西東京でも屈指の強力打線になる可能性は十二分に持っている。
この日の上柚木球場はシード入りした3チームは西東京。ポテンシャルが高い選手がそろっているのが西東京の特徴で、来年もハイレベルな戦いが期待できそうだ。
(文=河嶋宗一)
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