試合レポート

創価vs明大明治

2011.04.02

創価vs明大明治 | 高校野球ドットコム

3ラン本塁打を放った小松(創価)

序盤の本塁打攻勢で創価が圧倒

 初回、創価明大明治の先発平野君がもう一つ試合になじみきれていないところを突いて、一気にリードを奪った。
この回、先頭の河村君が四球で出塁すると、1死二塁から小松君が中前打で帰してあっさり先制。さらに井上君の左前打で一三塁としたところで、暴投で2点目が入った。四球などもあって2死一二塁となったところで、7番安藤君が内側の球を上手に右翼へ運んでいって3ランとなった。力のある創価だが、いきなりのリードで一気に主導権を握る形となった。

さらに2回にも創価は、1死一三塁から小松君が左翼へ完璧といってもいい本塁打を放つ。
少し甘く入ってきたところをすかさず叩いた一打だったが、リストの強さも感じさせる力強い一発だった。身長173㎝で体重74㎏というから、それほど大きくはないが、マウンドでももっと大きく見えるのは、体ががっしりしているのと、自身を持って堂々としているからだろう。
やや力に頼り過ぎという感じもしないでもないが、投手としては、力のありそうなストレートがあり、低目へ集めていかれれば、好投出来そうな感じだった。

 5回にも1点を加えた創価は6回、小松君の左越二塁打から始まって打者10人で5点を追加。
この回の裏をそのまま抑えて6回コールドゲームとしたいところだった。
しかし、近藤省三監督が、その思いを託して送りだした二番手の石崎君は4連打を浴びるなどして4点を失った。ベンチとしては、大きくリードをしていた場面でもあり、スッキリ抑えてほしかったというのが本音であろう。


創価vs明大明治 | 高校野球ドットコム

3安打した佐伯(明治)

もっとも、諦めないで食い下がっていった明大明治は評価されていい。
その明大明治で光ったのは、背番号16ながら3番に入っていて、二塁打2本など3安打した佐伯君だった。
体は大きくはないが、左打者で球を引き付けて鋭くはじき返していく打球は鋭かった。二塁打はいずれも右線へ運んでいったものだったが、これで外の球を左へ打ち分けていくテクニックを身につけたら、安打製造機になっていきそうな感じだ。2年生でもあり、今後の伸びシロはさらに期待できそうだ。ちなみに、明大中野の前監督だった佐伯勲氏が父親である。

創価は、昨年、西武拝島線の東大和市駅近くの企業グラウンドの跡地だった場所に立派な専用球場が出来た。
過去、春3回、夏5回の甲子園出場実績もあるが、うち6度甲子園に導いた近藤監督が復帰して、強化体制に向かっているといわれている。今後の動向が注目される。

(文=手束 仁

 

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.05.15

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.05.16

【宮城】仙台一、東北、柴田、東陵がコールド発進<春季県大会>

2024.05.15

獨協大の新入生に専大松戸の強打の捕手、常総学院のサード、市立船橋のトップバッターが加入! 早くもリーグ戦で活躍中!

2024.05.15

【島根】出雲商-三刀屋、大田-益田東など初戦から好カード<地区大会組み合わせ>

2024.05.16

【秋田】夏のシードをかけた3回戦がスタート、16日は大館鳳鳴などが挑む<春季大会>

2024.05.15

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.05.13

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在29地区が決定、愛媛の第1シードは松山商

2024.05.14

大阪体育大の新入生に兵庫大会8強の145キロ右腕、金光大阪の1番センター、近大附の4番打者など関西地区の主力が入部!

2024.05.13

大阪桐蔭、山梨学院、慶應義塾…強豪校・名門校の昨年度卒業生はどの進路を歩んだのか?【卒業生進路一覧】

2024.05.12

学法石川の好捕手・大栄利哉が交流戦で復帰! 実力は攻守ともに世代トップクラス!身長200センチ右腕を攻略し、完封勝利!

2024.04.21

【愛知】愛工大名電が東邦に敗れ、夏ノーシードに!シード校が決定<春季大会>

2024.04.29

【福島】東日本国際大昌平、磐城、会津北嶺、会津学鳳が県大会切符<春季県大会支部予選>

2024.04.22

【春季愛知県大会】中部大春日丘がビッグイニングで流れを引き寄せ、豊橋中央を退ける

2024.04.22

【鳥取】昨年秋と同じく、米子松蔭と鳥取城北が決勝へ<春季県大会>

2024.04.23

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?