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慢性的な痛みへの対応

2020.08.18

慢性的な痛みへの対応 | 高校野球ドットコム
痛みを抱えたままプレーを続けると、代償運動によって他の部位を痛めるリスクが高まる

 野球はその競技特性として、同じ動作を繰り返し行うことによって起こる慢性的なスポーツ障害が多いといわれています。肩や肘などに痛みを覚える投球障害はもちろん、腰や膝などへの痛みを抱えているという選手も少なくないでしょう。

・プレーはできるものの痛みがある
・プレー中は痛みが出現するが練習前後は痛みをあまり感じない
・以前に比べて、痛みが少しずつ強くなってきている
・数週間もしくは数ヶ月以上痛みが続く

 といった訴えが代表的なものですが、まず始めに行うことは医療機関を受診し、痛みの原因となっているものを知ること、そしてそれを改善させるための方法はどのようなものがあるかということを把握することです。筋や腱、靱帯など何らかの組織が傷んでいる場合は治療を優先させることになります。その上で、身体的な機能改善(たとえば筋力強化や柔軟性向上など)と、運動量、強度、頻度などの調整を行うようにしましょう。痛みを我慢しながらプレーを続けると、代償運動といって他の部位に負担をかけてしまったり、結果的にケガを長引かせることにつながったりしてしまいます。いつもと同じようなプレーを続けることがむずかしい場合は、しばらくプレーを中止することも必要です。

 また同じ動作の繰り返しによって痛みが出る場合が多いため、動作に問題がないかどうかを確認する必要もあります。あらかじめ動画などを撮影してセルフチェックすることはもちろんですが、指導者の方や、トレーナー、トレーニングコーチといった専門家などに相談できる場合はフォームを見てもらい、負担のかかる動作が繰り返し行われていないかをチェックしてもらいましょう。体のコンディションが改善されても、負担のかかるフォームで繰り返し動作を行うと「いつまでたっても痛みが改善しない」ということになります。練習後のケアなどとあわせて自分の体を把握し、慢性的な痛みを抱えたままプレーを続けないようにしていきましょう。

文:西村 典子
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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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