寝る姿勢と腰痛対策

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2020.09.11

膝を軽く曲げる姿勢をとると、反り腰による腰椎への負担軽減につながる

 今まで腰痛に悩まされたことがないという野球選手は少ないのではないでしょうか。それほど腰痛はアスリート全般に見られるよくあるスポーツ傷害の一つであると言えます。腰痛といってもその原因はさまざまであり、ひとくくりにまとめることは難しいのですが、特に疲労によって背筋や下肢を中心に筋肉が張った状態となって引き起こす腰痛は、腰椎が反り腰(前弯:ぜんわん)状態になることで痛みを生じるケースが多いと考えられます。一般的な対策としては筋肉の緊張をほぐすようなストレッチや、反り腰を改善させるための腹筋群を中心としたエクササイズを行いますが、これと並行してチェックしたいことの一つが寝るときの姿勢です。

 就寝時は寝返りを繰り返すものの、睡眠中は大きく体を動かすことなく過ごしています。人によっては7〜8時間程度同じような姿勢で過ごしているため、筋肉も自然と拘縮(こうしゅく:かたまってしまうこと)してしまい、「朝起きたときが一番腰が痛い」という選手もいることでしょう。また寝るときの姿勢は人によってさまざまですが、腰が痛いと感じる選手にとっては仰向けで寝ることそのものが難しいかもしれません。仰向けの姿勢は体を横たえた状態であっても、腰が反りがちになってしまうので、こうした姿勢も腰の痛みを引き起こす一因となってしまいます。

 仰向けだとどうしても腰が痛くなりやすいという選手は、左右どちらか一方に顔を倒す横向きの姿勢をとってみましょう。抱き枕やバスタオルなど厚みのあるものを準備すると横向きの姿勢がとりやすいと思います。横向きの姿勢は呼吸がしやすく、また口を閉じやすいため、自然と鼻呼吸がしやすくなります。口呼吸は鼻呼吸と違って喉や肺を痛めやすいだけではなく、細菌やウイルスなどの侵入を防ぐフィルター(鼻毛など)も存在しないため、風邪やアレルギー症状などさまざまな体調不良の原因にもつながるといわれています。自然に鼻呼吸を行える姿勢はコンディションを整える点でもオススメの姿勢と言えるでしょう。仰向けの姿勢で寝る方が楽な場合は、膝下に枕やクッションなどを置いて膝を軽く曲げるようにしてみましょう。軽めに膝を曲げることで腰椎が過度に反り返るのを防ぐことができます。起床時に腰痛に悩まされている選手は特に寝る姿勢、寝具などを見直すことでも軽減する場合がありますので、日々のセルフコンディショニングとともに就寝時の姿勢についてもぜひチェックしてみてください。

文:西村 典子
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