ドラフト迫る!ドラフトの駆け引きがよく分かる映画「ドラフト・デイ」から日本のドラフトを考えてみる
2013年のドラフトより:当時仙台育英の上林誠知(ソフトバンクホークス)
2018年 プロ野球ドラフト会議 supported by リポビタンDが25日(木)に迫ってきました。
今年も1位指名は抽選ですが、2位以降はウェーバー&逆ウェーバーで指名が進んでいきます。今年のウェーバー順は以下の通りです。
東北楽天 → 阪神 → 千葉ロッテ → 中日 → オリックス → 横浜DeNA → 北海道日本ハム → 読売 → 福岡ソフトバンク → 東京ヤクルト → 埼玉西武 → 広島東洋
逆ウェーバーは
広島東洋 → 埼玉西武 → 東京ヤクルト → 福岡ソフトバンク → 読売 → 北海道日本ハム → 横浜DeNA → オリックス → 中日 → 千葉ロッテ → 阪神 → 東北楽天
になります。
さて、皆さんは「ドラフト・デイ」という映画をご存知でしょうか。アメリカンフットボールのNFLのドラフトを取り上げた映画ですが、ここではウェーバーの駆け引きが描かれています。
1巡目からウェーバー制のNFLのドラフトでは、指名権のトレードも駆け引きの材料として使われます。
今年のNPBのウェーバーに置き換えて考えてみましょう。
全体1位指名を持っているのは東北楽天。ここに、パ・リーグ2位の埼玉西武がどうしても指名したい選手(例えば・ドカベンの山田太郎)がいたとして、向こう3年間のドラフト1巡目指名権と引き換えに、今年のドラフト1位指名を譲ってほしいと持ちかけたとします。両者が合意すれば、東北楽天と埼玉西武の指名順が入れ替わります。これが指名権のトレードです。
埼玉西武は今年のドラフト全体1位指名を獲得したかわりに、翌年から3年間1巡目指名権がありません。つまり、東北楽天が2回1巡目指名をできるというわけです。
こういった駆け引きを、指名選手を考えることができる持ち時間10分に間に、複数の球団と行います。時には2球団間ではなく、3球団、4球団が絡むことがあります。それがNFLのドラフトなんですね。
以前、NPBのスカウトにこの話をして、日本で導入したらどうなるかと聞いたことがありました。そのスカウトの方は、「面白いけど、駆け引きなど今までの何倍も我々の仕事が増えますね」と話していました。
日本のNPBでこの制度ができるかは別にして、色々想像して見るとおもしろいのではないでしょうか。
最後に、「ドラフト・デイ」の冒頭より、こんなフレーズがあったので、紹介します。
32チームによる
7巡の指名で
224人の若者が選ばれる今日
栄えある新人選手が誕生する
彼らの人生が一変し
運命が決められ
覇者たちが生まれる
その瞬間が刻々と迫る
そうです
それが
“ドラフト・デイ”
日本のNPBは12球団で、全球団が「選択終了」となるか、選択された選手が合計120名に達したところで終了になりますが、「彼らの人生が一変し、運命が決められ、覇者たちが生まれる」のフレーズは共感できる部分があるのではないでしょうか。
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文:松倉 雄太