
鈴木 叶 (常葉大菊川)
第95回記念大会となる23年センバツの出場校が決定した。コロナ禍以前のように、全校による開会式が行われるなど、大会は熱気を帯びることが予想され、甲子園の舞台での球児たちの全力プレーが期待される。出場を決めた各校の過去のセンバツの記憶をたどってみる。
昨年の秋季東海大会で準優勝した常葉大菊川(静岡)は、10年ぶり5度目のセンバツ出場を決めた。過去の主なセンバツ成績は以下の通り。
★2004年
1回戦:●3対4 八幡商(滋賀)
※9回サヨナラ
センバツ初出場は初戦で八幡商に接戦の末に敗れる悔しい結果となった。1点を追いかける9回表2死の土壇場から3点を奪って逆転するも、その裏に3点を失っての逆転サヨナラ負けだった。
★2007年
1回戦:〇2対1 仙台育英(宮城)
2回戦:〇10対0 今治西(愛媛)
準々決勝:〇2対1 大阪桐蔭(大阪)
準決勝:〇6対4 熊本工(熊本)
決勝:〇6対5 大垣日大(岐阜)
2度目のセンバツ出場で、見事に初優勝を成し遂げた。静岡県勢としても1978年の浜松商以来、29年ぶりのことだった。初戦で仙台育英との接戦をものにしてセンバツ初勝利を挙げると勢いに乗る。今治西には集中打で勝利。準々決勝では、田中 健二朗投手(現・DeNA)が中田 翔内野手(現・巨人)がいた大阪桐蔭打線を5安打1失点に抑え、チームの逆転勝利を呼び込んだ。
準決勝でも土壇場9回での逆転勝利。決勝も8回裏に1点差を逆転する粘りの野球で見事に頂点に立った。バントを使わない野球が話題となったが、このとき、田中とバッテリーを組んでいた石岡 諒哉捕手が母校の監督として聖地に戻ってくる。
歓喜の優勝後、センバツには08年と13年に出場したが、いずれも3回戦で敗退した。優勝を知る指揮官のもと、再びセンバツの舞台で光り輝くか。
(記事=編集部)