3度目の甲子園狙う石川の強豪・小松大谷 144キロ左腕など投手陣が連覇のポイント
岩野 凌太
トーナメント表
・石川大会の組み合わせ
7月8日より第104回全国高校野球選手権石川大会が開幕する。センバツに出場した名門・星稜、注目スラッガー・内藤 鵬内野手(3年)擁する日本航空石川を筆頭に、2022年の夏も注目が集まるが、連覇に向けて準備を進めているのが小松大谷だ。
小松大谷は昨年夏、36年ぶりに甲子園に出場したが、初戦で高川学園(山口)にサヨナラ負けを喫し、全国大会で初白星をつかむことができなかった。その悔しさを知る通算14本塁打の吉田 創登内野手(3年)、中距離砲・北村 怜士外野手(3年)、そして主将・横濱 駿内野手(3年)を中心に新チームがスタートした。
ただ「全国で戦うための基準がわかりましたが、結果を求めすぎて内面が疎かになっていました」と吉田は振り返り、チームとしての仕上がりは決して高くなかったという。
結果、春季大会で県大会準決勝の金沢戦では自分たちから崩れて敗戦。この負けをきっかけに「このままでは(夏の優勝)できない」という危機感を覚え、「2年連続3回目をチームで獲ろう」という言葉を掛け合ったと北村は話す。
横濱主将も練習後の取材でしきりに「2年連続3回目」という言葉を出したが、「2年連続3回目を絶対やらなあかんのに、『このままでいいのか』と自分とチームに練習から言い聞かせて、達成するためにできることをやるようにしました」と連覇への「執粘」をもって取り組むための暗示でもあったという。
目標実現へのカギとして吉田、北村といった甲子園経験組はもちろん、「投手陣全員が春から立て直しできるか。そして野手との歯車をかみ合わせて、チームとして繋がってくれれば、目標が達成できると思います」と140キロ右腕・南 彰栄投手(3年)、144キロ左腕・岩野 凌太投手(3年)をはじめとした投手陣を軸に、守りの野球ができるかが西野監督はポイントと考えている。
小松大谷の初戦は11日で、金沢龍谷が相手となる。2021年の夏、甲子園でつかめなかった全国初勝利をつかむために、石川大会の連覇へ挑む。