吉田正尚(敦賀気比出身)

 1月下旬に第94回選抜高校野球に出場する32校が決定した。その出場校のOBには現役のNPBやMLBプレーヤーも多くいる。代表校の現役OBにはどのような選手がいるのか。地区ごとに確認してみたい。

 北信越地区は敦賀気比(福井)と星稜(石川)の2校が選出された。敦賀気比は内海 哲也投手(西武)、吉田 正尚外野手(オリックス)ら6人の支配下登録選手に加え、育成契約選手も5人おり合計11人の大所帯だ。

 西武に移籍して3年目の内海は今シーズンから投手兼投手コーチに就任した。ここ2年は1軍でわずか2勝と苦しんでいる。コーチ職だけではなく選手としても戦力となることが求められる。

 球界トップクラスの選手となった吉田はオフシーズンに手術を受け、今春のキャンプはリハビリ組となるC班スタートとなった。それでもここまでは順調にメニューを消化しており開幕には間に合う模様。イチロー以来となる3年連続の首位打者を目指す。昨シーズン1軍デビューを果たした山﨑 颯一郎投手(オリックス)は、9試合に登板し2勝を挙げた。今シーズンはローテーションに定着し、さらなる飛躍が期待される。

 また、同校は2018年から4年連続(5人)で育成指名の選手を輩出している。なかでも2020年育成2位の長谷川 信哉内野手(西武)は、この春季キャンプでもA班スタートと期待が大きい。5人のなかでもっとも早く支配下登録を勝ち取ることができるか。

 松井 秀喜氏(元ヤンキース)の母校として有名な星稜は7人の現役選手がプレーしている。投手では岩下 大輝投手(ロッテ)と奥川 恭伸投手(ヤクルト)、そして高木 京介投手(巨人)の3人。岩下と奥川は故障がなければ先発ローテーション入りは確実な状況だ。同校OBでは2008年の山本 省吾投手(オリックス)以来となる2ケタ勝利を達成したいところ。

 野手では昨シーズンのパ・リーグ打点王である島内 宏明外野手(楽天)の実績が抜けている。その他では北村 拓己内野手(巨人)、山瀬 慎之助捕手(巨人)と内山 壮真捕手(ヤクルト)の3人がプレー中。昨シーズン北村は53試合の出場でキャリアハイの4本塁打を放った。今シーズンは二塁のレギュラー奪取を目指す。山瀬と内山の2人は捕手というポジションでもあり、1軍でレギュラーをつかむことは難しい。まずは2軍で実績を残し1軍昇格への足がかりを掴みたい。