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規定投球回到達者0ながら日本一の東京ヤクルト。高津体制の投手陣マネジメントが優秀!

2021.12.06

規定投球回到達者0ながら日本一の東京ヤクルト。高津体制の投手陣マネジメントが優秀! | 高校野球ドットコム
ヤクルト奥川恭伸投手

 2021年シーズンが終了した。東京五輪があり変則日程ながら2年ぶりに143試合が行われ、セ・リーグはヤクルト、パ・リーグはオリックスが前年最下位からの優勝となった。日本シリーズは優勝チーム同士の対戦となり、ヤクルトが4勝2敗で20年ぶりの日本一に輝いた。

 両リーグのタイトルは確定したが、12球団各チームの中でのランキングはどうだったのか。今季のデータを振り返り、投手、打者に分けてランキングを紹介していく。

 第1回は日本一に輝いたセ・リーグ優勝のヤクルトの投手。規定投球回数(試合数×1.0)に到達した投手が1人もいなかった。高津 臣吾監督が多くの投手を使いながらチームを優勝に導いた証拠だろう。

 勝利数では高卒2年目の奥川がトップタイの活躍を見せた。

<勝利数ランキング上位>
1位 小川 泰弘 9勝(6敗)
1位 奥川 恭伸 9勝(4敗)
3位 今野 龍太 7勝(1敗)
4位 サイスニード 6勝(2敗)
5位 スアレス 5勝(3敗)
5位 田口 麗斗 5勝(9敗)

 防御率では規定投球回数クリアの投手がいないため「参考記録」。低めのハードルではあるが規定投球回数の3分の1以上という条件では、セットアッパー清水がトップに君臨するなど、中継ぎ陣の好成績が光った。

<防御率>(規定投球回数の3分の1以上)
1位 清水 昇  2.39(67.2回)
2位 マクガフ 2.52(64.1回)
3位 今野 龍太 2.76(62回)
4位 高橋 奎二 2.87(78.1回)
5位 石川 雅規 3.07(82回)

 投球回数では先発陣を支えた小川、奥川が奮闘。中継ぎでも大車輪の活躍だった巨人から途中加入の田口の貢献度も高かった。

<投球回数>
1位 小川 泰弘 128.1回(防御率4.14)
2位 奥川 恭伸 105回(防御率3.26)
3位 田口 麗斗 100.2回(防御率4.02)
4位 石川 雅規 82回(防御率3.07)
5位 高橋 奎二 78.1回(防御率2.87)

 登板試合数では、やはり清水がNO.1。登板数、ホールドはリーグでもトップだった。今野は昨年20試合登板から3倍以上増やした。

<登板試合数>
1位 清水 昇 72試合(50ホールド)
2位 マクガフ 66試合(31セーブ)
3位 今野 龍太 64試合(28ホールド)
4位 石山 泰稚 58試合(10セーブ)
5位 坂本 光士郎 36試合(7ホールド)

 奪三振数では投球回数上位がそのままランクインしたが、高橋は投球回数以上の三振を奪ってた。

<奪三振数>
1位 小川 泰弘 97(23試合128.1回)
2位 奥川 恭伸 91(18試合105回)
3位 田口 麗斗 81(33試合100.2回)
4位 高橋 奎二 80(14試合78.1回)
5位 マクガフ 76(66試合64.1回)

 1試合当たりの四球数を表す与四球率では、奥川が1試合に1四球以下しか与えないという数字となった。7試合連続、54イニング3分の1の無四球を続けた今季の活躍は来季以降の自信になった。

<与四球率>(規定投球回数の3分の1以上)
1位 奥川 恭伸 0.86(105回10四球)
2位 石山 泰稚 1.64(55回10四球)
3位 石川 雅規 1.76(82回16四球)
4位 小川 泰弘 2.10(128.1回30四球)
5位 高梨 裕稔 2.18(62回15四球)

 日本シリーズでもリリーフ陣の充実が目立ったヤクルト。今季を振り返っても今野などの台頭、清水、マクガフの安定感が投手陣を支えたといえる。日本シリーズで活躍した高橋や、今季間隔を空けての先発となった奥川が、来季中6日のローテーションで登板できれば、先発陣も充実し、投手力全体の底上げとなるだろう。


 12月2日現在のヤクルト投手登録の支配下選手、自由契約選手は以下の通り。

<ヤクルト支配下選手>投手
(数字は背番号、カッコ内は出身高校)

11 奥川 恭伸星稜
12 石山 泰稚金足農
14 高梨 裕稔土気
16 原 樹理東洋大姫路
17 清水 昇帝京
18 寺島 成輝履正社
19 石川 雅規秋田商
20 木澤 尚文(慶応)
21 山野 太一高川学園
24 星 知弥宇都宮工
26 坂本 光士郎如水館
28 吉田 大喜大冠
29 小川 泰弘成章
34 田口 麗斗広島新庄
35 杉山 晃基盛岡大附
37 マクガフ
38 梅野 雄吾九州産
40 市川 悠太明徳義塾
44 大西 広樹(大商大)
47 高橋 奎二龍谷大平安
48 金久保 優斗東海大市原望洋
52 近藤 弘樹安佐北
53 長谷川 宙輝聖徳学園
54 サイスニード
56 鈴木 裕太日本文理
61 久保 拓眞自由ケ丘
64 大下 佑馬崇徳
67 嘉手苅 浩太日本航空石川
68 宮台 康平湘南
69 今野 龍太岩出山

<自由契約選手>
43 スアレス
62 歳内 宏明聖光学院
63 中尾 輝杜若
99 蔵本治孝神戸国際大附

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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