2桁本塁打に期待がかかる林晃汰 智辯和歌山OBで達成者は?
林 晃汰(智弁和歌山出身)
広島がセ・パ交流戦で3勝12敗3分と苦しみ、セ・リーグ最下位に転落した。
大砲候補として獲得したクロンは不振で二軍に降格し、エースの大瀬良 大地も4月9日を最後に白星から遠ざかっており苦しい状況が続いている。
そんな中、フレッシュな若手野手が一軍で結果を出している。坂倉 将吾(日大三高→2016年4位)、小園 海斗(報徳学園高→2018年1位)、林 晃汰(智弁和歌山高→2018年3位)の3人だ。交流戦半ばからは、ほぼ毎試合で3人がスタメン起用されている。
いずれも規定打席には到達していないものの、打率は3割を超えた。小園は遊撃手、林は三塁手のレギュラーを手中に収めつつあり、坂倉は捕手と一塁手と併用されながら打線に欠かせない存在となっている。
なかでも林は30試合の出場で打率.349(109打数38安打)、3本塁打、19打点と大当たり。現時点で111打席と打席数が少ない中ではあるが、OPS.875、得点圏打率.462はともにチームトップを誇っている。
また林は二軍でも今シーズンはリーグ3位の6本塁打をマーク。昨シーズンもリーグ2位の9本塁打と長打力に定評がある。本塁打を含む長打を期待でき、チャンスにも強い、まさに主軸向きの選手。鈴木誠也が不在の時は4番も務めるなど、今後のチームを背負っていくことが期待されている。
そんな林は智弁和歌山高出身。同校は言わずとしれた和歌山県の名門高であり甲子園の常連だ。自身も2年夏から3季連続で甲子園出場を果たし、聖地で2本塁打を記録している。
そんな同校のOB野手を見ると、これまでに2桁本塁打を記録したのは2018年の西川 遥輝(日本ハム/10本)の1度だけ。その他の野手のシーズン最多本塁打を見ると武内 晋一(ヤクルト/6本)、中谷 仁(楽天/3本)、黒川 史陽(楽天/1本※シーズン中)となっており、10本に届いていない。
現時点では同校OBからプロ入りし、スラッガーとして活躍した選手はひとりもいない。林は西川を超える本塁打を放ち、同校OBとしては初の20本塁打、30本塁打到達に期待がかかる。
<智弁和歌山高校OB野手>
中谷 仁(智弁和歌山高→1997年阪神1位)
喜多 隆志(智弁和歌山高→慶応大→2001年ロッテ1巡)
武内 晋一(智弁和歌山高→早稲田大→2005年大社ヤクルト希望枠)
橋本 良平(智弁和歌山高→2006年高阪神3巡)
西川 遥輝(智弁和歌山高→2010年日本ハム2位)
坂口 真規(智弁和歌山高→東海大→2012年巨人5位)
林 晃汰(智弁和歌山高→2018年広島3位)
黒川 史陽(智弁和歌山高→2019年楽天2位)
東妻 純平(智弁和歌山高→2019年DeNA4位)
細川 凌平(智弁和歌山高→2020年日本ハム4位)
※数字は2021年7月1日終了時点
(記事:勝田 聡)