今シーズンも新戦力が躍動している。なにも新戦力というのは、佐藤 輝明(阪神)や早川 隆久(楽天)といった新人、梶谷 隆幸(巨人)や近藤 弘樹(ヤクルト)といった移籍選手、そしてオスナ(ヤクルト)やスモーク(巨人)といった新外国人だけではない。

 昨シーズンまでは一軍での戦力となっていなかったが、今シーズンに入ってからブレイクしつつある選手も複数いる。

 パ・リーグ連覇、そして日本一5連覇を目指すソフトバンクは上位争いを繰り広げているものの離脱者が多く苦しんでいる。守護神の森 唯斗が「左肘関節化膿性滑液包炎」で離脱。セットアッパーのモイネロがキューバ代表に招集されたた5月23日の試合を最後に離日した。

 そのなかで今後期待されるのが杉山 一樹だ。杉山は駿河総合高から三菱重工広島を経て2018年ドラフト2位でソフトバンクに入団した右腕。今シーズンはすでに昨シーズンと同じ11試合に登板。キャリアハイの登板数を更新するのは、ほぼ確実な状況となっている。

 最速160キロ右腕の杉山は9.1回を投げ10奪三振と奪三振率は高い。一方で18与四球と制球面で課題がある。ここまでは防御率2.89となんとか走者を出しても凌ぐケースが多いものの安定感はない。しかし、ここが改善できれば屈指の中継ぎ投手となる可能性も秘めている。

 左腕では田浦 文丸も出番を増やしてきた。田浦は2017年ドラフト4位で指名され秀岳館高からソフトバンクへと入団した。2年目に8試合の一軍登板があったものの、昨シーズンは一軍で1試合の登板もなかった。二軍での登板もわずか1試合にとどまっていたほど。

 しかし今シーズンは開幕一軍を掴むと一度も二軍に降格することなく帯同を続けている。ホールドやセーブはないが、10試合に登板したうち8試合で無失点と好投を続けている。まだ勝ちパターンでの起用とはいかないが、結果を出し続けることでチャンスは増えてくるはずだ。

 毎年のように新戦力が飛び出してくるソフトバンクだが、今年も中継ぎ陣を救う存在は現れるのだろうか。

<2021年シーズン成績>
杉山 一樹(ソフトバンク)
11試合 1勝0敗1H 9.1回 奪三振10 防御率2.89

田浦 文丸(ソフトバンク)
10試合 1勝0敗 13回 奪三振11 防御率4.15

※数字は2021年5月26日終了時点

(文=勝田 聡)