近年の和歌山両雄は”智弁と市高”
徳丸天晴(智弁和歌山)、小園 健太(市立和歌山)
今年のセンバツには和歌山県勢からは市立和歌山が2年ぶり5回目出場となった。昨秋はドラフト候補のエース・小園 健太を擁し近畿大会ベスト4入りを果たした。そして昨年はライバル・智弁和歌山と新人戦、秋季県大会、秋季近畿大会で3度撃破し強さを見せた。
両校ともに全国の舞台でも実績があるが、センバツの過去10大会でも好成績を残している。野球大国である和歌山県勢は過去のセンバツ大会では、箕島が3度、智弁和歌山が1度優勝を果たしているが、2010年の第82回大会からベスト8以上に進出した和歌山県勢のチームは以下の通り。
【選抜過去10大会で8強以上の成績を残した和歌山県勢】
2011年(第83回大会)
・智弁和歌山 ベスト8
2018年(第90回大会)
・智弁和歌山 準優勝
2019年(第91回大会)
・智弁和歌山 ベスト8
・市立和歌山 ベスト8
過去10回のセンバツ大会では8強以上の成績を残しているのは、智弁和歌山が3回、市立和歌山は1回の進出を果たしている。2014年(海南、智弁和歌山)、2015年(桐蔭)、2016年(市立和歌山)は3年連続で初戦敗退も2018年の第90回大会では当時2年生の黒川 史陽(現楽天)、東妻 純平(現DeNA)らを擁し18年ぶりの決勝進出を果たすも、後に春夏連覇を成し遂げる大阪桐蔭の2対5で敗戦し、24年ぶりの優勝とはならなかった。
そして2019年の第91回大会では智弁和歌山と市立和歌山が両校揃って8強入り。近年の和歌山の両雄としての強さを示した。智弁和歌山は明石商と対戦し3対4のサヨナラ負けで敗退。この試合では明石商の1番・来田 涼斗(現オリックス)が先頭打者本塁打とサヨナラ本塁打を記録した。市立和歌山も後に準優勝を収める習志野に4-3で惜敗しあと一歩及ばなかった。
今年、市立和歌山のエース・小園、主将の松川 虎生バッテリーは中学時代からチームメイトで、貝塚ヤングでは日本一を経験している。世代屈指のバッテリーを有し優勝候補の一角も担っている。センバツでの最高成績は1965年(第37回大会)で市立和歌山商時代に記録した準優勝となっている。今大会ではどんな戦いぶりを見せてくれるだろうか、注目だ。
関連記事
◆【一覧】選抜出場32校
◆センバツに出場する「公立の知将」たち
◆最高成績は準優勝!習志野、明石商など選抜過去5年の公立出場校