高卒2年目の太田椋は内野のポジション奪取となるか
太田椋
オリックスの太田椋(天理高)がレギュラー奪取へ向け躍動している。
太田は2018年ドラフト1位でオリックスから指名を受けた高卒2年目の内野手だ。ドラフト1位での入団ではあるものの、根尾昂(大阪桐蔭高→中日1位)、藤原恭大(大阪桐蔭高→ロッテ1位)、小園海斗(報徳学園高→広島1位)、吉田輝星(金足農高→日本ハム1位)らと比べると、地味な扱いだった。
昨シーズンは終盤に一軍昇格を果たし、6試合に出場したものの本塁打だけでなく安打も記録できなかった。しかし、2年目の今シーズンは7月16日に一軍昇格を勝ち取り、同日に「9番・三塁」でスタメン出場。第1打席で本塁打を放つと、翌日の試合でも一発が飛び出す絶好のスタートを切った。
8月半ばにチーム事情もあり登録抹消となったが、今シーズン2度目の昇格となった9月20日以降、スタメンでの出場を続けている。9月23日のソフトバンク戦では自身初の4安打を記録し5打数4安打1打点と大暴れするなど、結果もついてきている。
一方、守備は二塁、三塁、遊撃と3つのポジションで出場しており、固定されていない。その他の選手の状況を見ながら流動的に起用されているのが実情だ。
現在のオリックスを見ると、内野陣で絶対的なレギュラーは不在となっている。規定打席に到達しているのも一塁のT-岡田だけ。その岡田も外野との併用であり、一塁に固定されているわけではない。
とくに三塁は太田を含め、9人がスタメンで起用されているほど。同じく一塁も7人、二塁は5人、遊撃こそ安達了一が57試合に出場しているが、それでも6人のスタメン起用がある。
今シーズンは過密日程となっており、主力選手でも休養を与えながら戦っているチームが多い。とはいえ、これだけの選手がスタメンで起用されているのはオリックスだけだ。
太田自身もポジションが固定されているわけではないが、複数の守備位置でスタメン起用されているということは、それだけ能力が買われているということでもある。また、チャンスが何倍にもなるということだ。
持ち前の打撃で結果を残し続けることで、先輩たちを一気に抜き去り、レギュラーへの足がかりを掴むことができるだろうか。太田の打撃、そして守備位置に注目していきたい。
※数字は2020年9月26日終了時点
(記事=勝田聡)
関連記事
◆柳田悠岐が2年ぶりの20号到達!山本一、三村、大下など広島商OBの名選手に肩を並べる活躍を実現!
◆まだまだ若手に負けていない!福岡ソフトバンク・和田毅(浜田出身)が見せる巧みな投球術
◆次世代の本格派サブマリン! 高橋礼(福岡ソフトバンクホークス)の高校最後の夏