お化けフォーク操る中山 晶量(徳島インディゴソックス) 北の大地での鳴門リレーを誓う!
担当の加藤竜人スカウト(右)と北海道日本ハムファイターズ育成2位指名・中山晶量(投手・徳島インディゴソックス)
10月20日に東京都内のホテルで開催された「プロ野球ドラフト会議 supported by リポビタンD」において、日本ハム育成2位指名を受けた四国アイランドリーグplus・徳島インディゴソックスの最速150キロ右腕・中山 晶量投手(鳴門)への指名あいさつが11月1日(火)、徳島県板野郡松茂町の株式会社フィットで行われた。
鳴門(徳島)の同級生左腕、河野 竜生投手の担当でもあった日本ハム加藤竜人スカウトから稲葉篤紀GMのサインが入ったドラフト会議入場証と、来季からの新本拠地となるエスコンフィールド北海道の手ぬぐいを渡されると、中山には笑顔が浮かんだ。その後の記者会見でも、終始にこやかな表情。「徳島での2年間で得られたものは大きかった。新庄剛志監督のように人々の記憶に残る選手になりたい」と抱負を口にした。
中山の特長は140キロに迫るフォーク。加藤スカウトも「いいものを持っているし、アナリストの数値でもいいものが出ていた」と語る。「明治大時代までは縦スライダーを使っていたが、徳島インディゴソックスに入団してから使いだしたら、スライダーの感覚で投げられるようになった」。この切り札は、現在ではバックスピン系の軌道でカウント球にも決め球にも使えるようになった。
加えて回転数も、今季から球団が導入したラプソード測定で1000回転を切るまでに進化した。この数値はプロ球団スカウトによると「通常、NPB投手のフォーク回転数は1400~1500回転。1000回転を切るのはソフトバンク・千賀 滉大投手(蒲郡高出身)やロッテ・佐々木 朗希投手(大船渡出身)くらい」だという。実に「お化けフォーク」級の代物であり、今季22試合に登板し4勝4敗3セーブ、69.1回を投げ67奪三振、防御率2.73と飛躍の徳島2年目を迎える原動力となった。
現在も「1月までの3ケ月がワンクール」と位置づけ、徳島インディゴソックスのチーム練習に参加。昨年から取り組んでいる体幹トレーニングなどで早期支配下、1軍デビューへの準備を続けている。北の大地で河野との「鳴門リレー」でファイターズを勝利に導くため、伸びしろ抜群の大型右腕は研鑽を続ける。
(取材=寺下 友徳)