西武では滝澤が大ブレーク、投手陣では佐々木らがブレーク候補
開幕から2ヶ月以上が過ぎセ・パ交流戦も終了した。ここまでシーズンも多くの”新顔”が1軍で結果を残し、ブレークしようとしている。昨シーズンまでの実績はないものの、今シーズンここまで結果を残しブレークしつつある選手を各球団ごとに振り返ってみたい。
セ・パ交流戦が終了した時点で西武は30勝32敗1分と借金を抱えながらも3位につけている。その西武では滝澤 夏央内野手(関根学園出身)が大ブレークを果たした。滝澤は昨年の育成ドラフト2位で指名を受けた高卒ルーキーだが、源田 壮亮内野手(大分商出身)が負傷で離脱したことにより支配下登録された。
同時に1軍へ昇格しスタメンでの出場を勝ち取ると、ここまで25試合に出場。打率.243(70打数17安打)、0本塁打、4打点と高卒1年目としては文句ない成績を残した。遊撃の守備もしっかりとこなしており辻発彦監督の評価も高い。
すでに源田は1軍に復帰しているが滝澤は登録を抹消されておらず、1軍帯同を続けている。2軍では遊撃だけでなく二塁や三塁の守備にもついている。他選手の状況を見ながら、遊撃以外のポジションを守る可能性もありそうだ。
投手では2年目の佐々木健投手(木造高出身)が1軍に定着した。佐々木は開幕1軍入を果たすと、新型コロナウイルスの陽性を受けた影響で約1ヶ月の離脱がありながらも15試合に登板。3ホールド、防御率2.19と安定した成績を残している。貴重な左の中継ぎして戦力となった。
同じく中継ぎでは本田 圭佑投手(東北学院出身)も一皮むけた印象だ。今シーズンが7年目であり2019年には16試合の登板で6勝を挙げているが、それ以降は低迷。昨シーズンも未勝利に終わっていた。しかし今シーズンは中継ぎに転向。開幕1軍は逃したものの4月26日に1軍登録されると、12試合連続無失点を記録するなど、ここまで15試合の登板で防御率1.45と結果を出した。先発から中継ぎへの転向がうまくはまっている。
佐々木と本田の安定感が増せば、平良 海馬投手(八重山商工出身)と増田 達至投手(柳学園出身)に繋ぐ6回、7回のバリエーションが増える。またこれから疲労が溜まってくる夏場を迎えるにあたって、中継ぎ陣の厚さは順位に大きな影響を与えることは想像に難くない。今後も両投手たちが結果を残し続けることができるかが、上位争いに加わっていくためのポイントの一つとなりそうだ。
<西武の主なブレーク選手>
佐々木 健(投手/NTT東日本→2020年2位)
本田 圭佑(投手/東北学院大→2015年6位)
滝澤 夏央(内野手/関根学園高→2021年育2位)
※数字は2022年6月15日終了時点
(記事=勝田 聡)