歴史的な低迷に苦しむ阪神浮上の打開策はあるのか
阪神・矢野 燿大監督
今季の七不思議と思っている。セ・リーグの雄、阪神の調子が上がらない。というか、歴史的な勝率の低さとなってしまっている。昨年は優勝争いを演じ、今季もキャンプ、オープン戦と投打にわたり、今季の強さを予感させる戦いをしていた。メンバーも固定され、それぞれレベルの高い選手がそろっているのにもかかわらず、だ。
21日現在で23試合3勝19敗1分と寂しい結果。セ・リーグすべての借金を抱えることになった。なぜ、こんなに弱いのだろうか。20日までのデータを見る限りでは、打撃面ではチーム打率.218、守備面では投手陣の被安打数190がリーグワーストではあるが、何より、接戦でことごとく負けている。
<阪神の今季1点差ゲーム>
3月29日 ●2-3広島
3月31日 ●2-3広島
4月1日 ●5-6巨人
4月2日 ●4-5巨人
4月10日 ●0-1広島
4月12日 ●1-2中日
4月13日 ●0-1中日
4月16日 〇2-1巨人
4月19日 ●4-5DeNA
4月20日 ●0-1DeNA
1点差ゲームでは1勝しかできず、9敗も喫している。18敗中、半分が1点差負けだ。終盤の逆転負けもあれば、追い上げが実らなかったり、サヨナラ負けもある。
昨年の絶対的守護神スアレスが抜けたことがここまで大きな影響を与えるのか。それでも救援陣だけが打ち込まれているわけでもなく、先発陣が崩れている試合もある。どこか、分かりやすい弱点があれば改善策も見つかるだろうが、全体に「悪い」状態が続いている。
勝った3試合を見てみると打撃の中心、佐藤 輝明内野手(仁川学院出身)が2試合で本塁打を放っている。佐藤が打てば勝てるが、逆をいえば佐藤が打てなければ負けてしまうチームは問題だろう。
これまでの固定観念を打ち破るようなことしか打開策がないような気がする。21日のDeNA戦では佐藤を3番に起用し、新たな戦力を起用し一時は逆転に成功しながら、DeNAに再び逆転を許し、降雨コールドゲームとなってしまった。矢野監督からすればやることをやっているのだろうが、勝利に結びつかない。もっともっと大胆な「改革」が必要なのだろうか。出口が本当に見えない。