オリックス山﨑に続け!二軍での投球回数多かった本田、山下
高校時代の山下 舜平大(福岡大大濠出身)
二軍では来シーズン以降の戦力を期待されている若手有望株、故障からの復帰を目指すリハビリ段階の主力、そしてベテランと様々な選手がしのぎを削っている。
そのなかで今シーズンは誰が多くのチャンスを与えられてきたのだろうか。各球団の投球回数上位5人を振り返ってみたい。
今シーズン、パ・リーグ制覇を飾ったオリックスは山本由伸投手(都城高出身)や宮城大弥投手(興南出身)、山﨑颯一郎投手(敦賀気比出身)といった高卒でプロ入りした若い投手たちが、先発ローテーションを引っ張った。一方の二軍では本田仁海投手(90.2回)がもっとも多くイニングをこなした。
本田は2017年ドラフト4位で指名を受け、星槎国際湘南からオリックスへと入団した。1年目に骨折しオフに戦力外通告を経て育成契約にもなった苦労人。今シーズンは二軍で2勝10敗、防御率5.06と苦しんだものの、18試合(15先発)を投げ投球回数はチーム最多。一軍でも2試合(9.2回)に登板した。公式戦では結果が出なかったが、エキシビションマッチでは好投した試合もあった。来シーズンこそは一軍定着を目指す。
投球回数2位だったのは、神戸弘陵出身の東晃平投手(88.1回)だった。育成契約ながら投球回数、先発起用回数ともにチーム2位。このオフに支配下登録されることはなかったが、5年目の来シーズンは支配下登録を狙う。
福岡第一出身の張奕投手(67回)がチーム3位の投球回数だった。シーズン開幕当初は先発での起用だったが、6月半ばからは中継ぎに転向。31試合の登板はチーム3位だった。
4位が2020年ドラフト1位のルーキー、福岡大大濠出身の山下舜平大投手(65.2回)だ。成績は2勝9敗、防御率5.48と振るわず、与四球が48個と多く制球面で苦しんだ。それでも17先発はチームトップと期待は大きい。
5位は山﨑颯一郎(59.1回)だった。山﨑はトミー・ジョン手術からの育成契約を経て今シーズン支配下登録に復帰したばかり。それでも開幕から二軍で先発起用されながら一軍での登板機会を与えられてきた。そこで結果を残すと9月に入ってからは一軍で先発ローテーションに定着。9月29日のロッテ戦ではプロ初勝利をマークし、日本シリーズでも先発登板を果たしている。1年前は育成契約だったにもかかわらず、二軍での登板を経て大きく飛躍した。
今シーズン二軍で多くの登板機会を与えられてきた投手たちは、来シーズン一軍の舞台で飛躍できるだろうか。山﨑に続くような活躍に期待がかかる。
<オリックス二軍・投球回数上位5人>
本田仁海(90.2回)
18試合 2勝10敗 防御率5.06
東晃平(88.1回)
18試合 5勝9敗 防御率3.97
張奕(67回)
31試合 4勝5敗 防御率2.96
山下舜平大(65.2回)
18試合 2勝9敗 防御率5.48
山﨑颯一郎(59.1回)
13試合 1勝5敗 防御率3.34
(記事:勝田 聡)