荻野貴司(千葉ロッテ)らを輩出した強豪・橿原ボーイズが活動自粛期間で確立させたいこと
ジャイアンツカップ2019での橿原ボーイズナイン
緊急事態宣言の延長を受けて、チーム活動禁止期間を5月14日まで延長した日本少年野球連盟(ボーイズリーグ)。14日以降については政府の方針等を鑑みて改めて判断することになるが、夏の選手権大会開催を望む声は依然として多い。
その一つが、昨年のジャイアンツカップ2019でベスト8入りを果たし、荻野貴司選手(千葉ロッテ)や西浦直亨選手(東京ヤクルト)、島本浩也投手(阪神)などのプロ野球選手も輩出した橿原ボーイズだ。
チームを率いる古谷武士監督は「本当に初めてのことで、お手本もマニュアルもない」と戸惑いを見せつつも、選手たちには気持ちを緩めずに過ごすことを呼びかけたと明かし、夏に向けての強い思いを口にした。
「残された時間は本当に少ないですが、条件はみんな同じです。活動中止前のミーティングでも選手たちにはしっかりと伝えたので、選手たちを信じるしかないですね」
U-15日本代表には岡西佑弥(智辯和歌山)、酒井優夢(智辯学園)、そしてコーチとして古谷武士監督が選出された
活動中止の期間はオンラインでのコミュニケーションも考えたが、選手の家庭環境もそれぞれで一律での取り組みは難しいことから、あえて管理はせずに自主性に任せることに決めたと話す古谷監督。
元々、チームでは「主体性・自主性」を重視する指導を行っていたこともあり、選手たちには夏を見据えて自主性を持って日々を過ごすことを伝えた。
「自重トレーニングなどは普段から行っているので、選手たちもわかっていると思います。次のステージでも大事なことは自主性だと思いますし、この先の人生でも自分の思うようにいかないことはたくさんあります。
この期間で、『今を頑張ること』を経験させたいですね」
不安もあるが、選手がどこまで状態を維持して戻ってくるか楽しみと、不測の事態も前向きに捉える古谷監督。
モチベーションを維持するのが難しい中で、選手たちがどんな姿でグランドに戻ってくるのか注目だ。
(記事=栗崎 祐太朗)
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